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Mar 27 69 tweets 15 min read
「経済制裁はいかにロシアを殺すか?」
米国ウィルソンセンターのフェロー、Kamil Galeev氏が書かれた論考記事です。経済制裁によってロシアがどのように崩壊していくか、具体的かつ明瞭な論旨で考察されています。一読の価値あり。時間がない方向けにまとめを一つツイートしてから詳細を和訳します。
まとめ:
・ロシアが軍事的に勝利するのは絶望的
・今のプーチンを作った責任者は最近逃げたチュバイス
・ロシアは輸入に頼りすぎた。部品も技術もない。武器も製品作れない。
・地方自治体が地元優先で行動する結果、経済的分離主義に陥り国内が分断されていく
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経済制裁はいかにロシアを殺すか?
ロシアが崩れていく。2014年の古い制裁は、新しい革新的な兵器の開発を妨害した。2022年の新たな制裁は、ロシアの軍事的努力を損ない、技術的チェーンと通信ラインを破壊し、その結果、国をバラバラにしている。
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欧米のアナリストは、ロシアの強靭さを大きく過大評価している。ロシア人自身が、この国家の終焉を口にするようになった。ペスコフの「言いまちがい」に注目。
「ロシアを排除するために特別作戦を開始」
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ロシアの終焉 - それが今、テーブルの上にある。プーチンの宣伝マンであるソロビョフのトークショーを見てみよう。彼らはロシアがウクライナと締結するいかなる条約もその敗北を意味する、と主張している。プーチン政権ではなく、ロシア全体の終わりの始まりだ。
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ウクライナにおけるプーチンの交渉役であるメディンスキーは、「今まさにロシアの存在が危機に瀕している」と主張している。さて、そこで疑問が生じる。この人たちはどうやってロシアを危機にさらしたのだろう?強迫性ギャンブル障害か何かだろうか?
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彼らはロシアの勝利を確信していた。我々は絶対的な軍事的優位性を持っており、ウクライナを簡単につぶせる。侵略はしないが、侵略すれば100%勝つだろう。これは、ロシア軍が無敵であることを前提にしたものだった。2月下旬と現在のロシアTVの雰囲気を比較してみよう。
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ロシアが勝つという仮定は3つの要素に基づく。まず、第二次世界大戦の神話。第二次世界大戦時、ロシアは経済大国の側で戦っていたが、今は経済大国を相手に戦っていることを、彼らは都合よく忘れている。アメリカのスチュードベーカーに乗ったソ連兵を見よ。
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セルジュコフの軍事改革を語る人は多い。しかし、効率至上主義のセルジュコフは利権団体の怒りを買い解雇された。後任のショイグは、軍よりもカルト的な人格形成に関心がある宮廷注力者、あるいは広報注力者だった。彼の寵愛を受けた人々は彼を「スベデイ」と呼ぶ。
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多くの人がシリア戦争のことを話す。ロシアがその戦闘能力を証明する「多くの経験」を得た場所だ。プーチンも、ロシアの将兵も、西側の「専門家」もそれを信じた。しかしロシア人兵士だけは信じなかった。シリアで戦ったワーグナー傭兵のインタビューを見てみよう。
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2月26日、ワーグナー傭兵はロシア軍がシリアで得た「実戦経験」という神話を否定した。航空戦も防空戦も実戦経験した。しかし、陸上部隊はそうではなかった。ウクライナでのロシアの勝利の行進を期待する人たちは間違っている。ウクライナは2015年以降、ずっと強くなった
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引用は控えるが、他のロシア軍関係者は、「シリアの経験はロシア軍にとってマイナスである」とさえ主張している。例えば、ロシア軍の役割の多くは、気付かれずに待ち伏せをするのが難しい平原の砂漠で、シリアとイランの補給キャラバンを護送することだった。
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ロシア人はシリアで、キャラバンを護送するのは簡単だと学んだ。今、彼らはシリアの経験をウクライナで繰り返そうとしている。砂漠でのキャラバン輸送に慣れた彼らは、今度は森や住宅地を通ってキャラバンを輸送している。そこで彼らは待ち伏せに遭い、全滅させられる。
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だからこそ、ロシア軍はウクライナでの見通しを悲観しているのだ。ストレルコフについて考えてみよう。29日間、ロシアはどの方面でも戦略的成功を収められなかった。

「最悪の事態が現実となり、長く、血なまぐさい、非常に危険な戦争に巻き込まれる」
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だからこそ、ロシアは多くの将官を失っているのだ。なぜ将官は前線にいるのか?ロシアが負けていて、プーチンもそれを知っているからだ。プーチンは激怒し、状況を改善するために前線に将官を送り込み、直接指揮を取らせているのだ。そして、そこで彼らは殺される。
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プーチンは即座に勝利すると思って戦争を始めた。ロシアの宣伝ビラは文字通り、「キエフは1日で占領される」と自慢していた。そう、それはプロパガンダだ。しかし、それは「ウクライナ人は抵抗しない」というロシアに蔓延した確信を反映したものだった。
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それはロシアにどんな影響を与えるか?欧米のアナリストはロシアの強靭さを誇張する。ニーアル・ファーガソンの最近の記事をみてみよう。彼は間違っている。プーチンは、ロシア国民が勝利と見なすような結果を得ることはできない。どんな条約もロシアの敗北を意味する。
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だから、ロシアのエリートの中で賢い人たちは、すでに沈みゆく船から降りようとしているのだ。これは、イスタンブールの空港のATMでキャッシングするチュバイスの写真だ。チュバイスは現代ロシアの主要な設計者であり、今は逃亡中の身だ。
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1990年代、サンクトペテルブルクの自由主義経済学者チュバイスがロシアの民営化を設計した。彼は意図的に、最も怪しげで透明性のない方法で民営化を行い、政権から多大な恩恵を受ける金持ちをたくさん作り出すことに成功した。こうしてオリガルヒの財産が作られたのだ。
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1990年代後半になると、チュバイスと取り巻きの「体制的自由主義者」は民主主義に嫌気がさした。彼らは議会制や公の政治を望んでいない。彼らは、(自分たちを嫌う)世論から守ってくれる皇帝が欲しかったのだ。そこで彼らはプーチンを選び、ゼロから彼を押し上げた。
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2010年代、チュバイスはロシア民族主義に傾倒。「スプートニクとポグロム」のような民族主義的なメディアに資金を提供し「ロシア人のためのロシア」の建設を提唱。チュバイスは、ロシアの寡頭政治、プーチン主義、ジンゴイスト的な妄想を構築した個人的な責任者だ。
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今、ロシアで起きていることにこれほど大きな責任を負っている現存者はチュバイス以外にいない。彼は寡頭政治を作り、プーチンを権力の座に押し上げ、ロシアの民族主義を高めた。彼はすべての力を持ち、今、逃げ出した。彼はロシアがもう終わりだと知っているからだ。
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さて、チュバイスは良い決断をしたものだ。逃げられるうちに逃げてしまえ。統一ロシア与党の国会議員は、すでに許可なく国外に出ることはできない。ミロノフのように、禁止される前に脱出した賢い者だけが、今、海外で安全なのだ。他の者はモスクワに閉じ込められている
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さあ、いよいよ崩壊のシナリオを概説しよう。まず、制裁によって、その技術やサプライチェーンが破壊される。ロシアの自給自足を信じている人は多い。しかし、ロシアは自給自足ではない。悪の帝国ではなく、技術輸入に完全に依存した通商連合国なのだ。
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機械類は制裁の最初の犠牲者だ。マイクロチップからベアリングに至るまで、あらゆるレベルで外国製部品を使っているのだ。このように、経済制裁は以下の領域で破壊を起こす。

1. 軍需産業
2. 輸送・通信回線
3. 消費財の生産

かくして、ロシアはバラバラに崩壊する
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経済制裁ではプーチンは引き下がらない。ロシア国民を反抗させることもできない。それは大規模な集団行動であり、起こりえないことだ。しかし経済制裁は、ロシアの軍事力を弱体化させ、より小規模で実行しやすい集団行動、つまり地方の分離主義を刺激することになる。
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まず、軍需産業から。直感に反するかもしれないが、軍需産業は特に輸入に依存している。なぜか?それは、軍事産業が比較的複雑だからである。例えば、同産業はロシアにおける精密機械製造の主要な消費者であり、これらの機械の80%以上を購入している。
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クリミア併合は、ロシアの軍需産業に大きな打撃を与えた。スベルドロフスク州のセルゲイ・ペレストリン工業大臣が認めたように、戦車生産などウラル地方の工場は2014年直後から部品供給に問題を抱えるようになった。
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そのため、ロシアの新型兵器、例えばアルマータ戦車は量産されることがなかった。2015年に量産が開始されるはずだったが、2022年になっても制裁のため、量産されなかった。電子部品の輸入も、トランスミッションの輸入も、すべてクリミア併合後、ストップしてしまった。
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問題の側面はもう一つある。ロシアはソ連時代に、かつて持っていた多くの技術力や能力を失ってしまったようだ。ソ連では、技術者という職業は権威があり、高給だった。特に軍事技術者は王者だった。しかし、今では尊敬もされず、給料ももらえない敗者になってしまった。
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その結果、建設局や技術系機関には、優秀な技術者が入ってこなくなった。大卒で業界に入る人もいたが、家族を養わなければならないので、辞めざるを得なかった。戦車業界の技術者の平均年齢は、現在55〜60歳である。
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老いた技術者が死んで引退していく一方で、彼らから学ぼうとする有能な若者があまりにも少なかった。老いた技術者が持つ競争力は彼らとともに死んでいった。マカロフ国防副大臣(当時)が指摘したように、ロシアはソ連の戦車砲身製造技術を失ってしまったのだ。
31/61
ロシアで唯一の戦車生産者であるウラルバゴンザボドの生産がすべてストップしているのも不思議ではない。2014年に導入された古い経済制裁は、新しい革新的な戦車の開発を許さなかった。2022年の新たな制裁では、戦車の製造は一切許されない。
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ロシアの軍需産業は、欧米の機器や部品に全面的に依存している。ロシアでMLRSと砲弾システムを生産しているMotovilihinskie Zavody社について考えてみよう。ご覧のように、彼らはイタリアのTacchi Giacomo e Figli SpA社のターンミル工業機械を使用している。
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ロシアの軍事工場に納入しているバルト工業会社のCEOのインタビュー。「我々は産業機械、ベアリング、ボールネジ、スピンドルを生産していない。ロシアは「クールな」兵器をたくさん生産できる。しかし『つまらないもの』を生産することができないので、没落していく」
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非軍事産業も死につつある。車や自動車の工場が部品やコンポーネント不足で止まっている。従業員を解雇しているのだ。もちろん、解決策を見つけようと、「ロシアの部品から」新しい自動車を作ろうとするところもある。まあ、聞こえは良いが、効果はない。
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エカテリンブルク警察の命令を見てみよう。経済制裁下では修理ができないので、警察官はもう外国産の車を使うことができない。そのための部品がないのだ。
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もう一つの被害者は鉄道だ。ロシアは、鉄道車両の生産をローラーベアリングからカセットベアリングに切り替えた。その方が効率がからだ。しかし、ロシアにある3つのカセットベアリングの生産工場は、いずれも外資系で輸入に頼っている。鉄道も大変だ。
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鉄道は、この国を支えている主要な骨組みである。北米と違って、モノを運ぶだけでなく、人を運ぶのにも極めて重要な役割を担っている。ロシアの高速道路はひどいものだ。この国をつないでいるのは鉄道なのだ。もうすぐ崩壊するが。
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ロシアの航空会社も今、混乱している。ロシアはボーイングやエアバスの新しい部品が手に入らず、維持できなくなる。そのため、ポベダ航空は保有機材を40%削減する予定だ。部品が不足しすぎて、すべての飛行機を稼働させることができないのだ。
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そう、ロシアには自前の航空機産業がある。しかし、航空機工場は外国の部品も使っている。ロストフ航空機工場が輸入不足で閉鎖されたので、ロシア製のАн-24とАн-26の修理は不可能になるだろう。せいぜい5〜6ヶ月の寿命だ。
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大臣とその側近が、「盗んだ飛行機を海外で修理することはできない」と話し合っているこのインタビューを考えてみよう。そう、彼らはロシアでやろうとするだろう。部品の輸入が止まっている状態で修理するの?ご幸運を。
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ロシア衰退の第三の側面は、文字通りすべての消費財の供給が減少することだ。モレなくダブりない、2つの選択肢がある。価格を上げるか、品不足になるかである。当初は、この両方が起こる。人々は新しい価格にショックを受ける。
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砂糖のような消費財はもちろん品不足だ。この貴重な品不足商品について、人々が叫び、戦い、議論している映像がたくさん見られる。
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砂糖が品不足になると、盗んで仕入れるインセンティブが指数関数的に上昇する。これはスーパーの従業員が砂糖を盗んで、車のトランクに積んでいるところだ。ある女性がコメントしている。
「だから、砂糖は棚に並ばないのよ」
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砂糖の取引で儲けようとする人は多いだろう。ここでは、50kgの砂糖袋を市場価格より高く売った男が逮捕された。政府はすでにこのような不当利得に対して戦っている。このようなことは、ますます増えるだろう。
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ご覧のようにロシアのスーパーマーケットでは、すでに「社会的重要品目」の購入が制限されている。できるだけたくさん買ってストックしておこうとする人が多すぎて、品薄状態を作り出している。
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さて、もっと高い次元で考えてみよう。できるだけたくさん仕入れようとする人は、確かに既存の品不足を悪化させる。しかし、地方や町も同じことをやっているのだ。ロシアを殺すのは、砂糖を仕入れる「個人」ではなく、同じことをする「役人」なのだ。
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ロシアの国家について考えるとき、我々は通常、プーチンvs国民という二項対立の構図で考えている。国民は指導者を支持するのか?反乱を起こすか?そうではない。それは関係ない。連邦国家は均質ではない。プーチンは経済制裁を無視できるが、彼の部下はできない。
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そう、プーチン推しのコアな有権者たちは、大統領に寄り添っているし、最後まで寄り添ってくれるだろう。プーチンは神聖な存在であり、彼らは彼を責めることはないだろう。では、自分たちの問題、食糧不足を誰のせいにするのか?もちろん、「腐敗した市長と知事」だ。
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私は冗談を言っているのではない。プーチンの支持者の多くは、Z侵攻を全面的に支持している。一方、彼らはすでに経済問題にも悩まされている。彼らは誰を非難するのか?知事だ。あの腐敗したクズだ。すべてにおいて有罪だ。プーチンは聖なる存在だが、知事は違う。
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このようなロシアの政治文化は、地方当局の立場を耐え難いものにしている。プーチンは神聖で、無実で、責任を取らない。生活の質に責任を持つのは地方自治体なのだ。プーチンのせいで生活の質が低下しているのに、知事が非難される。
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さて、彼らはどうするのだろう?自給自足農業への回帰を奨励する動きもある。良さそうだが、うまくいかないだろう。実際、かつてロシア人はダーチャや自家菜園で経済危機を乗り切った。しかし、その文化は失われた。団塊の世代は、それができる最後の世代だ。
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自給自足農業は極めて非生産的だ。また、非常に手間と時間がかかる。また、若い人たちには必要な能力が欠けている。経済が好調で石油が高価だった時代、彼らはバブーシュカから庭の作り方を習わなかったし、今もすぐに習うことはないだろう。
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今回の経済危機は、ロシアの歴史上特異だ。まず第一に、現在は他に類を見ないほど高齢化している。これまでの危機の時は、もっと若年人口が多かった。さらに重要なことは、国民のほとんどが自給自足農業の方法を忘れてしまった後に起こる、最初の危機だということだ。
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ロシアの経済状況はひどいものだ。地方自治体が非難されるような大惨事だ。どうする?買い占めだ。可能な限りの在庫を。すでにそうなっている。ただ、スタブロポリでは 砂糖は不足していない。 なぜか?他の地域への持ち出しを許可していないからだ。
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それがロシア崩壊の大きな要因になるだろう。地方当局が突然独立を宣言するわけではない。少なくとも今のところ、それはない。しかし、地元の利益優先で行動するようになる。なぜなら、そこで大惨事が起きれば、彼らはその責任を負わされるからだ。
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文字通り何もかもが品不足になる中、地元の利益優先で行動することで 、彼らは必然的に在庫を抱えることになる。サプライチェーンや技術の連鎖を断ち切る。経済制裁で通信網は悪化しているため、ますますやりやすくなる。
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ロシアは、道徳的に正当化された集団行動によって崩壊することはないだろう。ロシアは、自分たちの地域の破滅を避けるために、自分たちの役人によって、その結束が崩されることになる。それは事実上の経済的分離主義であり、政治的分離主義はもっと後になるであろう。
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ロシアの崩壊と、その後の分離主義国家の台頭を論じるとき、多くの人が民族紛争や政治的アイデンティティに注目する。それはそれで間違ってはいない。しかし、私は、崩壊の主な要因は、地理的、社会経済的なものであると主張する。
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ロシア崩壊の最良の指標はユーゴスラビアでもオーストリア・ハンガリーでもない。クレオール対半島人の対立があったスペイン植民地帝国の崩壊だ。ロシアは、政治、経済、文化の面で、多くの人が考えている以上にラテンアメリカ的国家なのだ。(スレッド終)
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サブスタックに長文読解を掲載する予定。ロシアはなぜあんなに大きく、あんなに寒くなったのか、という文章。ロシア帝国拡大の政治経済学的な論理を概説している。なぜロシアが南下するよりも早く北上したのかを説明している。
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Kamil Galeev氏について
チェブニング奨学生としてセント・アンドリュース大学で近世史の文学修士過程で勉強中。2019年7月、北京大学の円清院を卒業し、中国学と経済学の修士号を取得。また、高等経済学校(モスクワ)で歴史学の学士号を取得。
ru.linkedin.com/in/kamil-galee…
参考情報:
ロシアの「砂糖不足」について、そもそも「種」のほとんどを輸入に頼っているので既に詰んでる、との考察もあります。
参考情報2:
ロシアの「砂糖不足」について、その2。ロシアのお年寄りの中には「砂糖のおかげでレニンラード包囲戦を生き残れた人がいる」という意識があるようで、有事の際は砂糖を蓄える習慣があるようです。心の支えである「砂糖」がない状況は精神的にけっこうくるかも。
参考情報3:
ロシアの「砂糖不足」について、その3。ロシアでは、有事だけでなく普段から砂糖の消費量は多いようです。少し古い資料ですが、「年間消費量が580万トンに達する世界有数の砂糖消費国」という記述があります。
alic.go.jp/joho-s/joho07_…
参考情報4:
ロシアの「砂糖不足」について、その4。
それでは、普段から何に砂糖をたくさん使っているのかというと「果物を砂糖漬けにしたりジャムにしている」ようです。下記動画では、「ベリーを漬けるために砂糖を9キロ買いにきた」女性が出てきます。
参考情報5:
ロシアの「砂糖不足」について、その5
ジャムの他には「自家製酒」に砂糖がたくさん必要、ということもありそうですね。
参考情報6:
ロシアの「砂糖不足」について、その6
ロシアの砂糖の原料であるテンサイは、種子を輸入に依存している件について、旧ソ連地域研究者の服部先生の記事をご紹介。
現地のWebサイトも参照し、種子が「南フランスと北イタリア」からきていることも指摘されています。
hattorimichitaka.net/archives/56557…

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Mar 29
「ロシアの未来、3つのシナリオ:1. 北朝鮮」
「経済制裁はいかにロシアを殺すか」の執筆者Kamil Galeev氏が考える「ロシアの未来」について、3つのシナリオのうちの1つを和訳しました。だいぶ暗い見通しですが...。例によって、最初にまとめを1つ投下して詳細に入ります。
まとめ:
・西側が経済制裁を解除して、プーチンが権力を保った場合、北朝鮮化する。
・プーチンの権力は強固になり、誰も意見や反論できなくなる。
・ロシア全体は貧困化するが、上層部は痛みを感じない。むしろそれが「競争力」になる
・地方の貧困層からも徴兵しやすくなる(軍の補償が手厚いため)
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私は、ロシアの将来について、3つのシナリオを考えている。

1. 北朝鮮
2. 帝国の再始動
3. 聖なる年(Jubilee)

ウクライナは戦うことを決意している。ロシアの歴史路線の選択は、結局、西側の決意にかかっている。今日は北朝鮮のシナリオを概説する。
Read 61 tweets
Mar 28
欧州でロシアのスパイ活動への警戒高まる:
・ロシアの秘密工作は、スパイ対策が追いつかないほどの勢いで拡大している
・いくつかの国は、国内の監視に制限があり、リソースも不足しており、米国と英国のインテリジェンスに依存

ft.com/content/bd74a5…
つづき:
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・バルト三国とブルガリア:合計20人のロシア工作員容疑者を追放
・ポーランドは45人のロシア人外交官を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」とし、全員が外交的な立場を利用して諜報活動をしていると主張
つづき2:
・ドイツ、フランス、ベルギー:数十人のロシア工作員が活動中
・オーストリアはロシアの秘密活動の「正真正銘の空母」→諜報機関が一時期、欧州の情報共有活動から切り離された(実質的にGRUの一部門)
Read 7 tweets
Mar 28
ロシア政府、ウクライナとの戦争で核兵器を使用する可能性を再び提起:
・国安全保障会議副議長のドミトリー・メドベージェフは、「モスクワは通常兵器しか使わない敵に対しても、核兵器で攻撃することができると述べた」
theguardian.com/world/2022/mar…
ロシアが核使用する4つのケース:
1. ロシアが核兵器で攻撃された場合
2. ロシアやその同盟国に対し、核兵器が使用された場合
3. 重要インフラへ攻撃があり、核抑止力が麻痺した場合
4. (通常兵器でも)ロシアとその同盟国に対し、国の存立を危うくする侵略行為があった場合
theguardian.com/world/2022/mar…
メドベージェフの言葉:
「わが国の独立と主権を守る決意がある。わが国に対するいかなる侵害にも、その独立にふさわしい反応をする用意があることを、誰にも少しも疑わせないようにする」
Read 20 tweets
Mar 27
ども。#WindofChange からの12通目の#FSBLetters を訳しました。超長い(63ツイートある)ので、時間がない人のためのまとめのツイートを4つ投降してから、詳細をツイートします。
まとめ1/4:
・内通者を特定するため、偽情報がやたらばら撒かれている
・そのため、未確定な情報などを伝えにくくなっている
・FSBは責任追求の矛先をショイグに向けることに成功
まとめ2/4:
・政権転覆への警戒心高まる。有力者の摘発がトレンドになる
・指導者たちの間で「軍事的なエスカレーションに賭けることが良い結果を生む」という確信が支配的になっている
・「ゴルディアスの結び目」作戦の現実味が高まってきている
Read 79 tweets
Mar 26
ウクライナは勝たなければならない:
・この戦争は「ウクライナ vs ロシア」の戦いではない
・「民主主義 vs 独裁政治」の戦いだ
・勝利条件は「ウクライナが、自国の指導者を選び、自国の条約を結ぶ権利を持つ、主権ある民主主義国家であり続ける」こと

theatlantic.com/ideas/archive/…
つづき:
・ウクライナの勝利は、民主主義と法の支配を信じるすべての人々の勝利になる
・既存の民主主義国の市民も、ロシア、キューバ、ベラルーシ、香港、ベネズエラの民主主義的野党のメンバーも勇気づけられる。
・国家を守る制度、とりわけ欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)も強化される
つづき2:
・ロシアにとっても勝負の分かれ目。
・ロシア外相の言葉「これはウクライナの話ではなく、世界秩序の話だ。今回の危機は、現代史における運命的な、エポックメーキングな瞬間である。世界秩序がどのようなものになるかをめぐる戦いを反映しているのだ」
Read 8 tweets
Mar 26
プーチンの戦争の失敗をめぐりロシア国営TV局が悲鳴:
・悲劇的な映像を前に「ポジティブな点」を取り繕うしかない(破壊されたマリウポルの街、サハリンへの強制連行)
・プロパガンダ放送がウクライナで追放されて情報戦に痛手
・ウクライナの非ナチ化には数十年かかかる
thedailybeast.com/russian-state-…
つづき:
ポジティブな点を取り繕うコメント:
・破壊されたマリウポルの映像
 →「被害者には1人1ルーブルの補償金が支払われます」
・サハリンへの強制連行
 →「でも、サハリンでは給料が一番高いんですよ」
つづき2:
ロシア空挺部隊の元司令官の言葉:
・「ゼレンスキーは戦争犯罪人」
・「彼は、『この戦争を止め、武器を捨て、すべての国民を救え』と言う権利があるのだ」

(仮蔵コメント:日本にも、ほとんど同じことを言っていた人いましたね。)
Read 10 tweets

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