Thread by @CFSnon

「Brain and Nerve」22.5.1

「複数の医療機関で受診した #筋痛性脳脊髄炎／#慢性疲労症候群 ～診断と治療、そして研究」と題して、国立精神・神経医療研究センター神経研究所免疫研究部室長の佐藤和貴郎先生の論文掲載

詳しくは↓
mecfsj.wordpress.com/2022/12/24/22-…

#コロナ後遺症　#LongCovid #MECFS

#MECFS に関して世界的潮流として、B細胞や自己抗体の関与が昨今注目されてきた

我々の研究室も、B細胞受容体レパトアの偏倚を明らかにし、脳の右上縦束の微細な構造異常などを同定

ME/CFSを新たな神経免疫疾患として捉え、診療と研究を進めている

#筋痛性脳脊髄炎　
#コロナ後遺症　#LongCovid

疾病概念は国際 #MECFS 学会の「臨床医のための手引書」が参考になる

ME/CFSは感染様症状を契機に発症することが多く、世界各地で集団発生しており、病原体への免疫反応が発症に関わる

2003年のSARS感染後に集団発生が報告され、新型 #コロナ後遺症 の1つとして発症することがわかっている

#MECFS に対する段階的運動療法は、米国（CDC）や英国（NICE)のガイドラインから削除された

ME/CFSは神経系、免疫系。自律神経系。エネルギー代謝系障害を含む複雑で多系統に及ぶ疾患であることが明らかに

生活指導やカウンセリング、運動の励行等によって改善する疾患ではない

#コロナ後遺症

#MECFS は免疫異常や免疫疾患の素因を背景に感染症がトリガーをなって発症する症例が多い

自己免疫疾患のリスク遺伝子であるPTPN22やCTLA4の1塩基多型も確認されている

我々の施設では、ME/CFSの研究用採血を実施し、リンパ球解析や抗自律神経受容体測定等も行っている

#筋痛性脳脊髄炎

ノルウェーでは、リツキシマブを投与したところ、第Ⅱ相試験では約2/3の患者で明確な有効性が示された

血液浄化療法やシクロホスファミド、メトトレキサートによる有効例の報告もあり、TLR3に作用するアンプリジェンの開発が進められている（アルゼンチンでは承認薬）

#MECFS　#コロナ後遺

頭部MRI拡散テンソル画像による右上縦束の異常の同定の他に、さまざまな脳画像研究が進められており、今後、脳画像によって診断できる時代が来る可能性は十分ある

患者の脳血流SPECTのeZIS画像を見ると、前頭葉の血流低下など、血流分布異常を認めることが多い

#MECFS #コロナ後遺症

ドイツでは、アンジオテンシンⅡタイプ1やエンドセリン1タイプA/Bに対する自己抗体が #MECFS の症状と相関すると報告

血管の収縮や拡張に重要なこれらの分子の機能を自己抗体が異常調節し、さまざまな臓器における需要に応じた適切な血流調節を阻害している可能性が考えられる

#コロナ後遺症

#COVID19 後に臓器障害や心理的因子では説明できない、疲労やブレインフォグ等の多様な症状を有する患者が数多く現れ、QOLや社会生活を大きく損なっている

症状や病態には、ME/CFSと共通する慢性神経炎症や免疫異常が存在することが明らかになりつつあり、ME/CFS発症予備軍ともいうべき存在である