非正規専門職や専門職フリーランスの賃金・単価《だだ下がり》に、公務員の非正規化はものすごく大きな役割を果たしています。例:司書、学芸員、心理職、言語関連職種……率先して相場を引き下げ、パソナ等で人集め→派遣相場全体の引き下げというサイクル:
官公庁の労組は何をやってきたのですか? あなたたちがやってきたことの結果が、この国の専門職をつぶしたんですよ。
書いてしまいますけど、民間の募集って、そんなに簡単には派遣のレートを下げられないわけです。不出来な人が来たときに仕事がおじゃんになりますから。それに対して、官公庁は組織的に、どんどん最低賃金目指して賃金を下げてきた。そうではありませんか?
官公庁の非正規専門職の募集って、「このジョブをどういうレベルで仕上げるか、そのためにはどんな人材が必要か」ということを考えない仕組みで動いているわけです、だから、専門職募集の相場を組織的に(=政策的に)どんどん下げることができたわけです。
これは、非正規職員の賃金相場だけではなく、専門的ジョブの外注も同じでした。「合い見積もり」とか「業者とのなれ合い防止」といえば聞こえはよいですが、要するに「質とお値段」がセットで下がるサイクル。00年代に、「官庁の仕事はもう無理だから受けられない」という悲鳴を何度もきました。
その後は、そうした悲鳴すら聞こえてこなくなりました。どうなってるんでしょう。

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6 Apr
あと、一応書いておきますね。私が書くと、ハラウェイか、フェミニズム科学批評かと思われるかもしれませんが、そのおおもとに、「からだ」という現場があるわけで、その現場をボディ・ポリティクスたらしめたかって、それはもう女性解放運動でしょう(フェミニズムの前身)。
そして「からだ」を現場とする運動の現場では、生物学まわりのことがらは、もうばんばん扱われてきたというか、もうそれが中心だったというか。男性身体のことを考えるのであれば、そうした半世紀からも学ぶことが多々あるのではないかとも思うわけです。
宣伝させてくださいね^^。私も共著者です。男性の身体も、もちろん視野に入れたうえでの議論を展開しています。なにせ、高校保健副教材について扱っているわけですから。
ronso.co.jp/10514/ Image
Read 4 tweets
6 Apr
なんですかこれは!?……手垢のついた《生物学決定論の亜流》じゃないですか。
===
①フェミニズムは生物学的な部分を考えない
②でも実際には生物学的な部分はある
③だからコレコレだ(コレコレの内容に問題があっても、①②があれば全部OKとされる)
ニューロセクシズムは、00年代にOECDでも批判の議論があったわけです。最近は、本邦でも若手の研究者さんで、きちんと批判を展開しておられる方がおられるなかで、いったいなんなんねん、という。
①フェミニズムは生物学的な部分を考えない
②でも実際には生物学的な部分はある
を①②①②……というふうに往き来している間に、ナンデモアリになってしまうわけですよ。何十もの類例を見てきました。……でもって、大きな大きな声で言いますが、①はまちがいです。
Read 9 tweets
4 Apr
こちらのスレでは、後半はちょっと苦手な範疇のことも書いています。わりと深刻なので、ちょっと目を通してみてくださるとうれしいです。
特に一番最後のツイート。
こういうはなしが得意なかたたちって、ジェンダー関係はたいてい見落とされるみたいで……だから、肝心なことがわかんないんだろうと思います。(私は不得意なので、いろいろ外すわけですが、短期間未来予測をはずしたことはあまりないかも。)
Read 4 tweets
4 Apr
ぜんぜん見かけないのですが(観測範囲に問題がある可能性も)、まじでこういうはなしなのではないですか? なぜ「今」なのかというところからも。90年代の自民党内力学関係で「まちがって」認めてしまった目の上のたんこぶ。
==
バックラッシュの本丸でしょう。
少子化系に全部シフトさせて、それ以外は切る。
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24 Mar
この媒体以外も含めて、何回書いたかわからないのですが「ジェンダーフリー」は、英語段階で生煮えの概念をカタカナで官庁が輸入(or輸入的に造語)して固定化してしまった困った用語なのだと思います。つまり、↓
「何かがない」という言い方→もっと積極的に定義というのは、たとえば、①バリアフリー(バリアがない)→②ユニバーサル・デザイン(みんなで使えるデザイン)でも見られる経緯で、ある時期には英語でも使われていたのが、その後発展的に解消されるというのが典型的経路です。ところが↓
このバリアフリーを、①の段階で官庁が輸入してカタカナ語として固定したことで、バリアフリーは英語ではあまり使われなくなっても、日本での使用は残るというかたちになりました。これは、概念の発展から取り残されるという意味であまり好ましいパターンではないわけです。↓
Read 6 tweets
23 Mar
最近、翻訳という仕事をご存じない方から、「もう翻訳は機械でできるはず」とか(これは、お客さんがそれでよいならご随意にどうぞ)、「プロ翻訳者は機械翻訳を使用し、それを直しているはず」というご認識(これはトンデモ)をご開陳いただくことが続いて頭を抱えています。
翻訳業務って、「このジャンルは(このジャンルが得意な)この事務所・この人にお願いする」みたいな大変細分化された業界なのですよ。ぽっと「翻訳会社と名前がつけばどこでもいい」みたいなかたちで仕事を出しても、ごみみたいな訳文もどきしか上がってこないのです。まして、機械にオマカセでは…。
機械翻訳の登場とともに、翻訳に関する「よのなか」の認識が、80年代ごろ(まだ、日本に翻訳という仕事があまり沢山なかったころ)に戻ってしまった感があります。当時は、「うちが出した翻訳が、こんなにめちゃくちゃだった」という愚痴を研究室のご先輩(某官庁中心)によく聞かされたものでした。
Read 10 tweets

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