書籍の延長のマンガ、webtoon等、マンガ動画をページめくり型の表現、スクロール型の表現、映像型の表現、として一般化して比較すると、一番違いが大きいのは実は鑑賞時間のコントロールなんだよな。
ページめくり型はページ・見開きというデジタルな単位での操作で、読者の操作性が高い。
スクロール型は常にスクロールの速度をコントロールしたり止まったりしなければならず、連続性の中にあるが操作を意識する必要がある。
映像は操作性が低く、意図して操作しないと一意な鑑賞時間を過ごす。
音声とかアニメーションはどうしても時間軸があり、操作されづらい動きのある時間の中で表現される必要があるから、ページめくりやスクロールの中に埋め込まれると奇異な表現になり、映像は馴染む。マンガ動画は音声があるのが普通よね。
逆にページめくりやスクロールは操作が明示的に行われているから、選択肢があるようなインタラクティブな操作にはそちらのが向いているのかもしれない。ただリアルタイムになってくると映像が馴染む。またいずれの場合も、ゲームの領域に近づいてくる。
電子書籍の可能性的な文脈で言われるマルチメディア化(音声、アニメーション、映像の埋め込み)、インタラクティブ化は、改めて考えると形態によって相性があるので、際立って実施すると動画やゲームそのものになっちゃうし、半端に実施すると仕掛け絵本的なマニアックな表現になるんよな。
あのへんから10年以上たって、いろんな実験はあるんだけど、ウェブで見られていてもいまだに書籍は書籍だし、マンガはマンガで、ビジネスモデルが変わってたり細かい表現的な工夫が積み重なってるのはあるが、表現として決定的な変化があったか、というと案外ないんだよなあ……

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20 May
そういう意味では、ウェブコミックでも国にこだわってると、どこの国のマンガ表現か、の基準がよく分からなくなるよなというのはあるか。クリエイターなのか、運営企業の所在地なのか。たとえば集英社を海外の企業が買い取ったらジャンプ+は日本のマンガじゃなくなるのか、みたいな。
集英社とかはまあないだろうけど、あんまり有名でない日本の出版社が出してたウェブコミック誌が海外に買い取られて中身全部海外作家に入れ替わったら、日本のマンガじゃない、という認識になりそうな気はする。
Webtoonなんかはもちろんウェブベースなので、このあたり不可避な懸念よね。韓国作者・企業がまだトップランナーなのかもだけど、中国でも産業化してるし、日本や欧米はわからんがインドとか東南アジアとか新興国が数十年のスパンで成長してくとどうなっていくか。
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18 May
VRスペースでのイベント参加、仕組み的には世界中から参加可能と言いつつ、実際には各国向けのドキュメントが未整備なので閉鎖的になりがち、というのはけっこうクリティカルな問題なのかもなあ。
言語の壁だけなら英語でOKとか機械翻訳とかもあるが、それ以前に各国のウェブサービスや制度が違い。
VRはアクセスオープンな動画を見るだけじゃ済まないので会員登録や認証等は不可欠だが、そのへん各国事情が非常に絡むので、入り口は開かれててもネイティブと熱狂的ファン以外は参加しづらそう。
中国や韓国なんかはウェブサービスの登録に日本で言うマイナンバー的なものを入れるのが普通になりすぎてて、逆に日本人がはじめてするとき面喰らうんよなあ。この点は日本の方が遅れてたパターンだが、似たような制度上の違いは各国多々ありそう。
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7 May
いちから二次創作ガイドラインの新旧対照だいたい確認した。
event.nijisanji.app/guidelines/
大きいのはやはり1条の《二次創作活動にあたるものの例》で、メン限とライブ映像をガイドラインの適用対象外にしてる点かな。まあ以前のガイドラインでも暗示的に禁止されてるだろう領域だが、曖昧だったのは確かに。
それ以外だと5条のいちから側のファンアート利用について「無償かつ場所・地域・期間の制限なく許諾」とか「事前の確認をすることなく」とか入れてるのが目立つ。以前からのを明示的にしてるとも言えるが、ファンアート活用何か考えてるのかな。地域の制限なく、で海外向けとか。
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6 May
VTuber、3人組で同時デビューして1人辞めてもまだ続けてる、ってケース何があったっけ。あるとは思うんだけどパッと思いつかないなあ、と考えてたがそうか。VOMSだ。
もちぷろの初期メンバーとかひととせ探偵団もそうか。時期が近い。かつみんな1年以内に状況変わってる……
VTuberの3人同期組は1人欠けると体制レベルで崩れやすい(辞めないまでも所属が変わったり解散したりする)はありそう。まあ3人と2人じゃ大違いだからそうだろうと想像通り。
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27 Apr
八重沢なとりちゃん、もちろんデビューの頃から知ってはいるけど、よく気にするようになったのは2年前の騒動のときだったな。あのとき彼女のEvernoteが一番しっくり来て、この子がアイドル部をどんなふうに見てるのか、どういう道を行くのか気になったんだよね。
それから、長時間配信にWなとりコラボ、QWOP、ねるちゃんを描いてくれたり、Vのから騒ぎに参加したり。VTuberでもそれまで別の世界のようだったアイドル部から、外に歩み寄っていくような活動で、がんばってるなあと思ってたんだ。
最近はほんと広く交遊が進んで。活動があんまり違いすぎるから逆にアイドル部の中で孤立してないかな、みたいな心配まであって。ただ、外部コラボとかはアイドル部全体に動きが広がって、もう2年前の空気は脱したなあと思ったし、その先鋒はなとなとだったんじゃないかと自分は勝手に思ってる。
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26 Apr
APEXしそうなAチーム。
マイクラつよつよ偏差値高めBチーム。
酒飲みとイケボのホストクラブCチーム。
いつものあにまーれDチーム。
選りすぐりのVakaを集めたEチーム。。。。
#ななしマイクラ杯
Aチームはブイアパ組に白宮が入ってるかたちなので、3人が気を遣ってくれそうかな。比較的マイクラ経験値高そうなのがバカの塔の白宮なのが不安。
Bチームはマイクラに関しては心配何もいらないので、るかこさんの歓迎会みたくなりそう。るかこさん、マイクラのテク伝授されてつよつよになりそう。
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