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22 Jul, 9 tweets, 1 min read
市場参加者は大きく分ければ実需筋と投機筋に分かれます。
実需筋に必要な流動性や資金調達を、リスクをとって利益を狙う投機筋が提供するというのが基本的な構造。
商品は典型的ですが、為替や株式、債券なども企業や生保、銀行などの金融実需への流動性提供という役割が投機筋にはあります。

1/
このリスクをとる投機筋が持つ資金というのはそれこそパイのようなもので最大値はある程度限られています。
自分も投資/投機に回せる資金は限られていますし、それはどの投機筋でも同じ。投機筋同士での資金移動はあれど、全体の資金という意味では基本的には最大値があるもの。

2/
この投機筋が持つ大きなパイをそれぞれの市場が奪いあう構造というものがあります。
株式に資金が入れば債券やコモディティから抜け、債券に資金が集まれば株式などから資金が抜けていくという流れがあります。

3/
今のようにアホみたいな量的緩和環境下では意識しずらいところもありますが、基本的には各市場によるパイの奪いあい。
市場に投機筋が資金を入れてくれれば、そこで売買を行う実需筋にとってはうれしいことであり、よその市場に奪われればその市場の実需筋のリスクが増すことになります。

4/
その観点で見た場合に国内における暗号資産市場というのはどういう存在でしょうか。
仮に投機筋の資金が暗号資産市場に集まれば、それは株式市場や債券市場から資金が流出することと同義です。
ポートフォリオの一部に暗号資産が加われば、何かがその分外されることになります。

5/
暗号資産には現状は実需がありません。
国として流動性を提供を手助けする理由がない。
そして暗号資産市場が拡大することは他の市場の流動性提供者の資金が抜けることを意味します。
税制やレバレッジなど様々な面で市場の拡大を後押しすればよその市場、そこの実需筋が困ることになりかねません。
6/
暗号資産市場に投機として資金を入れるのであれば、株式や債券市場に資金を入れてほしい。
これが国の本音。
貴重なリスクテイカーの資金は実需のあるところに入れさせたい。
つまりどの市場に資金を入れさせたいかという国策です。
7/
市場の資金は限られているわけでNISAやiDeCoなどは典型的な市場興進政策ですし、国債なども買ってもらわなければならない。それぞれに実需筋もいます。
現状では国が暗号資産市場の促進をする理由がないわけです。もっと言えば大きくしていくつもりがない。

8/
レバレッジ規制を行えば流動性が低下することなどわかりきっている。高い税率も市場参加メリットを下げます。その分かりきっていることをなぜやるか。
現状は促進する意志がないからです。
その国の意図をくみ取らず、現状において過度に期待をすることは少し間違っていると思いますね。

9/9

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22 Jul
こちらについてアメリカはという点になるとまた話は違ってきます。
アメリカは基軸通貨であるドル発行国であり、当然のことながら貿易赤字国です。自らが赤字を出すことで世界にドルを供給している。ではどうやってバランスをとっていくか。
それはアメリカに投資をしてもらうことです。

1/
貿易赤字を通じて供給したドルをアメリカ国債やアメリカ企業の株式や債券、金融商品などに世界各国から投資をしてもらうことでドルを回収しバランスをとっている。
アメリカにとっては経済構造上、市場の拡大は必要不可欠なものであり日本とは比べ物にならないレベルで促進をする動機があります。
2/
それでも重要視されるのは株式市場と債券市場。
世界最大の流動性を誇る市場ですから日本よりは多少のリスクは取れますが、それでも株式市場や債券市場、もっと言えばドルの影響力に悪影響をおよぼしかねないものに対する警戒感はとても強いものです。

3/
Read 4 tweets
22 Jul
20年近く前のシュールでブラックが売りのコメディアンの作品でのヒトネタが時空を飛び越えて問題になる。

これもあらがえない流れとも言えるのかもしれませんが、世の中の許容度の低下が著しいですね。
「総自主規制社会」、「総攻撃社会」ともいえるかと。

1/
問題になったのはこの部分。
これを舞台でのパフォーマンスとして今ではなく20年以上前にやったことで世界から叩かれる世の中。

すべてがアンチオリンピック、アンチ政権の中でそれぞれの存在をアピールすることに使われているように感じます。

2/

この「総自主規制社会」を目指す流れは止まらない。
ある意味では原理主義的ともいえる状態が世の中に蔓延していく流れにあるわけで、環境や人権などは常に様々な局面で利用されていくことになるのでしょう。
「悪いこと」という誰も否定できないところを最大限に利用した攻撃が蔓延する。

3/
Read 4 tweets
22 Jul
こちらも暗号資産取引に限らず、為替取引などでも多くの個人投資家から指摘されることですね。
海外はゼロカットなのに日本はなぜ違うのか。できないのか。

これも過去からの流れですね。

1/
キーワードになるのは「損失補填」です。
信じられないことですが、自分が市場に関わるようになる前の時代には、特定の大口などに対して損失がでた場合には補填するということが行われていました。
損失が出たら補填しますからうちで取引してください。うちで買ってくださいが当たり前にあった。

2/
これらが問題視され、損失保証や特別の利益提供による勧誘行為については禁止されることになったのが昭和40年。しかしあくまで禁止ではなく、損失補填を餌にした勧誘行為の禁止です。
つまり抜け道を残した規制でした。

3/
Read 6 tweets
21 Jul
暗号資産に対して自分が規制が強化されることを求めているのかという指摘をいただきました。
はっきり言えばどちらでも良いです。
なぜなら自分の立場では全く影響がないから。
暗号資産を使った事業をしているわけでもなければ、既存金融に努めているわけでもない。
ノーポジションです。

1/
その上で自分は投機家。
日々考えていることは価格の上下をはじめとしてあらゆることについてどちらの可能性が高いかを判断し可能性の高い方にベットすること。
そして可能性の偏りを自らの利益につなげていくことです。
その為に日々多くのことを分析しています。

2/
暗号資産に対する規制の方向性もそうですし、暗号資産の使われ方や何が問題になりうるか。その実現性は。
これらについて、どうなる可能性が高いかを考えているだけ。
既得権益とかイノベーションとかは関係ありません。
事業家ではないから。

3/
Read 4 tweets
21 Jul
#BTC が下抜けた場合にどこまで下がるか。
様々なシナリオが発信しされていますが、当然 どれも可能性はあるもの。
その上で直近の値動きをもとに、基本的な値幅論で意識されそうな価格帯は添付画像の通り。
以下ぶらさげます。

1/ Image
まずはベーシックなN計算値ですね。
青の波形での値動きとなります。
起点からAまでの値幅と同等の変動が戻り高値であるBから起きるというものですね。
起点 - A = B - C という相場でよく見られるパターンのひとつが青のラインとなります。

2/ Image
このラインは昨年末にもんだ価格帯における高値の位置。綺麗な位置と言えますからここは意識する人は多そうです。

3/ Image
Read 11 tweets
20 Jul
テクニカルにしてもファンダメンタルズにしても、分析から導き出せるのはシナリオ/パターンでしかないです。
自分も常に上昇、下落、レンジのパターンがそれぞれいくつも導きだされます。つまり当てることが目的じゃない。
数多くのパターンで利益になるようなリスクの取り方を考える手段です。

1/
最初のうちはどうしても当てることを重視しがちですが大事なのはそこではありません。
上昇、下落、レンジになるパターン。毎回それらを考えるくせをつければ、どう狙っていくにしても利確や損切りの位置はおのずと決まっていきますし、取れるリスクも計算できるようになります。

2/
上と下のどちらかを当てることを考えてしまうと偏ります。
常に両方のパターンを導きだして”可能性を認識した上で選択する”という癖をつければ過度なリスクを取ることは避けられるようになります。

3/3
Read 17 tweets

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