いい歳して昔語り、自分語りをやめろという方がいます。しかしですね。たま〜に作っている料理や、たま〜にやる家事をアピールする男性研究者こそどうかと思う。配偶者の方こそ気の毒だ。配偶者の方の精神的献身に感謝した方が良い。
それ、昔、舛添要一さんがゴミ出しを自分がやっていると自慢していたのと比べて全然進歩していないですから。
ちなみに僕が婚約者と暮らしていた時は、炊事・洗濯・その他家事全般は僕がやってましたが、彼女はたまに思いついたように凄い豪華料理作りました。で、それで燃え尽きて後片付けはしないのでコバエが沸きました。結構迷惑でしたが顔を立てるため褒め称えてました。
マジでもっぱら家事をやっている人間からみると、気まぐれで家事やる人間の家事自慢はなかなか感情の処理が難しいのですよ。正直言って迷惑なんだけど、配偶者に悪気はないし。元婚約者は工業デザイナーだったのですが、「自分は家事ノイローゼだ」と言われた時はさすがに「はぁ?!」と思いました。
家事自慢の男性研究者は、たぶん例外なく「コレ」です。僕ほど男女に根本的違いがないことを知る人間は珍しいと思います。
辛かったことの一つのエピソードとして、普段家事やらない配偶者がチラシで特売品見つける時ですね。全くの気まぐれでチラシ見るんですよ。それが行ってみたらない。僕の間違いかもしれない。すると激怒して返品してこいというのですよね。これが辛くて。自分の小遣いで返品装ってました。
でも良いところはたくさんある人でした。彼女が出て行った理由は実は分かってるんです。彼女は美術系の高専出身なのですが、教員の奥さんや女性研究者に頭から爪先をスキャンされるのが辛かったんですよね。私と一緒になるとこれが延々と続くんだと思ったそうです。
「僕は負けないよ。相手が東大でも京大でも早慶でも。力合わせて頑張って行こうよ」と言いましたが、彼女は物凄い形相で私に人差し指を指し、「それだ!あなたは何もわかってない!男はみんなあなたの味方だ!でも私はそうではない」と。僕は何を言えばよかったのだろう。階級に彼女は苦しんでた。
こういうことを経て2004年6月、博士学位記を持って自宅に帰ると婚約者は忽然と消えていたのです。僕はそこから血塗れの全身を続け、酷寒の長万部で9年(先のない9年でした)過ごし今、東京にきているわけです。上流階級の連中からミソジニーとかトロフィーワイフとか言われ、マジでブチ切れそうです。

• • •

Missing some Tweet in this thread? You can try to force a refresh
 

Keep Current with オッカム

オッカム Profile picture

Stay in touch and get notified when new unrolls are available from this author!

Read all threads

This Thread may be Removed Anytime!

PDF

Twitter may remove this content at anytime! Save it as PDF for later use!

Try unrolling a thread yourself!

how to unroll video
  1. Follow @ThreadReaderApp to mention us!

  2. From a Twitter thread mention us with a keyword "unroll"
@threadreaderapp unroll

Practice here first or read more on our help page!

More from @oxomckoe

28 Jul
>RT。これなんですよ、北海道時代の僕を悩ませたのは。北海道も夏は暑いのです。7月は本州とそんなに変わらない。ところが「北海道は涼しい」というイデオロギーがあって、冷房ない施設が多いのです。夏とか研究室は大変でした。
今はどこの大学もなんだかんだで夏休みは行事ごとで埋め尽くされておりますが、私の前任校も東京本校からゼミ合宿とかイベントに使われまあ駆り出されるわけです。その時、当時の教養部長がダラダラ汗を流しながら「北海道は涼しくて良いよね」と言ってたのが印象的で。イデオロギー凄えと思いました。
その時の教養部長は、神戸のご出身でしたが、教員でも北海道出身者と内地出身者で反応違ってましたね。北海道出身者は、「こんなクソ暑い中で仕事できるか」という反応で、内地出身者は汗ダラダラで「いやあ北海道は涼しい」とゆずりませんでした。面白いなあと思いました。
Read 9 tweets
27 Jul
イジメを受けないように明言しておきます。「頭良い秘書」と書いています。性別は書いておりません。フロイライン・マリンドルフは、「頭良い秘書」の事例として触れたまでです。
昨年は女子カーリングに注目するツイートをしたら「吉村先生は結婚してますよ」とリプ受けてとても遺憾でした。「カーリングが面白かった」「とりわけ女子の場合はメダル実績があるので可能性大」「大会が故郷の稚内で行われた」「北海道銀行は僕のメインバンク」としか書いていなかったはずです。
「お金さえあれば有能な秘書を雇いたい」。スケジュール管理してくれて、資料を整理してくれて、交渉ごとの手伝いをしてくれて、有益な助言をしてくれれば、年長男性でも性的少数派でもかまわんわけです。そこをお間違いないように願います。ただ金がないので夢想です。夢想くらいしても良いでしょう。
Read 5 tweets
25 Jul
産経新聞に藤本龍児さんの『ポスト・アメリカニズムに世紀 転換期のキリスト教文明」(筑摩選書)の書評を書きました。【書評】『「ポスト・アメリカニズム」の世紀 転換期のキリスト教文明』藤本龍児著 「トランプ後」米国の読み方 sankei.com/article/202107… @Sankei_newsより
7月25日(日)です。文字数的に「書評」というより「紹介」という感じに近いものですが、記事の方はご笑覧を、本の方は真剣にお読みいただければ幸いです。
依頼してくださった記者の方が北海道出身とのことで、「本書は広く読まれるべき」ということはさておき、同胞の依頼を断る選択肢はそもそもないなと(笑)
Read 4 tweets
31 Jan
稚内→札幌→長万部→東京と移住した僕には地縁も血縁も縁故もない。札幌で職が見つかるか、東京進出があと20年早ければ違っていただろう。どちらもかな話なかった。申し訳ないが最後は腐乱死体となって家主の資産価値を落とすだろうが、僕の世代はそんなのばっかりだろうから責任は当然社会にもある。
社会問題(失政でもある)である以上、就職難だったり、就職しても昇給も昇進も抑えられ、年金もどうなるか分からない中で、増え続ける税金(どうせ新型コロナの財政出動分の税金もちょうど僕のキャリアの間中くる)を払い続けてきた世代が腐乱死体を晒すことまで責められるいわれはない。
それにしても学問の役立つことよ。「18世紀の植民地時代のアメリカ」の学識でも飯が食える。
Read 4 tweets
31 Jan
母から電話。母は75歳で一軒家に住んでいる。もともと家族4人が暮らしていた家を父が定年退職した時にリフォームして造りはしっかりしているが、思えばそれから20年たち外壁に劣化が出始めた。今期の稚内は吹雪も酷くそんな中、近所の公営住宅に入ろうと考え始めたという。来週市役所に相談に行くと。
「どうだろう?」という電話だったが、可能であれば良い考えだと思った。実は僕も悩んでいた。「サ高住」に入るには母はずいぶん元気だ。しかし札幌移住が必要になる。稚内にもあるが、僕にも弟にも遠すぎる。しかし稚内に嫁いで稚内から出たことない母を札幌に移住させるのはかなり難儀だ。
中継ぎ(元気な状態〜介護が必要な状態の間)をどうしたら良いものかと悩んでいた。老母一人には一軒家は広すぎて維持が大変。元気な間に稚内市内の公営住宅に引っ越して(友人関係は変わらない)、ゆるゆると実家を売るなり更地にするなりの終戦処理に入るのは良い考えだと思った。
Read 8 tweets
21 Jan
「津波の場合でも、のこされた人たちが「死」を社会的に受けいれ納得する文化があることで、「幽霊が出ない」のだという。」:「私は死んだのですか」運転手に聞いたタクシー客 震災と幽霊の深い関係(GLOBE+)
#Yahooニュース
news.yahoo.co.jp/articles/c395b…
ヨーロッパではカトリック教会が「死」を完全に管理できていた時代は幽霊の目撃は希だったが、15世紀辺りの宗教改革の時代と18世紀の啓蒙主義の時代には幽霊の目撃情報が増えたという話は聞いたことがあるのだが関係あるのだろうか。
何回か書いたが、僕は幸い父の死を看取ることができた。僕の顔を見ながら目から力が抜けていき半眼で死んだ。その時の印象は「ああお父さんは消滅したな」だった。僕は幽霊に多大な関心があったので、父の幽霊が出るならここかなと思われる場所を連日訪れて数時間待ってみたが現れなかった。
Read 7 tweets

Did Thread Reader help you today?

Support us! We are indie developers!


This site is made by just two indie developers on a laptop doing marketing, support and development! Read more about the story.

Become a Premium Member ($3/month or $30/year) and get exclusive features!

Become Premium

Too expensive? Make a small donation by buying us coffee ($5) or help with server cost ($10)

Donate via Paypal Become our Patreon

Thank you for your support!

Follow Us on Twitter!

:(