Thread by @NIWA_KAORU

グレタちゃんはなぜ環境問題の世界的なアイコンになったのか？どうして極東の小島の若者たちは「これ以上の豊かさはいらない」と石炭火力廃止を訴えるのか。～「正しいことをやっている感」消費論～｜丹羽薫 @NIWA_KAORU #note note.com/niwakaha/n/n90…

「地球温暖化の可能性」をレジ袋より少なくするには、エコバッグを131回使う必要があるというようなニュースが流れてきたことがある。この時の私は思わず、結局、「実際に環境負荷を減らすなんてどうでもよく、“環境対策やってます感”が消費されてるだけなんだな」と思ってしまった。

結局、現代というのは、なんでも「正しいことやってる感」の消費にすぎないのではないか、というお話。われわれはブランドのように「正しいことをやってる感」を身にまとう。実際に役立つかどうかはどうでもいい。

それこそ廃プラスチックゴミのうちレジ袋の割合はたったの2％程度というのに、そのため日常生活で不便で面倒な思いをする。その不便で面倒な思いが強ければ強いほど、なんだか「正しいことをやっている感」が得られるというわけだ。

エコバックだって勝手にそこらへんの空き地にニョキニョキと生えてくるわけではない。製造するために環境負荷がかかっている。それを131回つかってようやくレジ袋と、とんとんになる……。ゴミ用に新しくポリ袋を買ったり、エコバックが汚れて洗濯機で洗ったら、ますます環境負荷は高くなるわけだ。

たとえばスペースシャトルだけど、あれは同じ機体を複数回、再利用してコストを減らすのが目的だったんだが、実際には、帰還のための高度で複雑なシステムに、使い捨てロケットよりはるかに打ち上げ費用が嵩んでしまった。今の盲目的なレジ袋やスプーンの有料化はそれと同じ轍を踏んでいるのではないか

「使い捨てはもったいない」というのは、極めて人間の情緒的な観念を満足させるに過ぎず、それはイメージであってファクトではない。実際には「使い捨てのほうがコストも安く環境負荷も少なくなる（場合も多い」ことを学ぶことが必要ではないか。だが人間とはファクトではなくイメージで動くものなのだ

とくに環境問題というのは、現代では世界が経済を削りながら、一致団結した「ノリ」で、「私達は正しいことをやってる感」の消費になりつつある。EUへいこうが中国へいこうレジ袋有料化をしている。だから小泉進次郎氏を憎んでもなんの意味もないこの世界の「ノリの絶対化」こそが我々を蝕むものである

今回の日本の化石賞受賞にしろ、岸田首相が環境への取組として正当なことをいったのか、いっていないのか一切関係ない。「石炭火力の効率化で世界貢献」という訴えが、単に「火力発電を温存する」だった一点において、彼は「ゆるしがたい悪」にカテゴライズされ「おまえんところ化石賞な！」となった。

まるで、この世界の「ノリ」を乱したものは、悪となる「いじめっ子メソッド」のようではないか。そして大喜びで「化石賞なんてまたもらってきた不名誉！ｗｗ」といって日本のマスコミは記事にする。世界はいま一つの「ノリ」による全体主義が覆っているのだ。

前々回私は「弱者記号」というものについて説明した。SDGsとかソーシャルグットとかいうのは、まさしく「正しいことをやっている感」「正しく見えている感」の消費の力学だ。「石炭火力という悪を懲らしめてやる」という、これは「ノリ」の力学により発生する――そのノリの正体とはなにか。

ここまでツイートした内容は無料部分で読めますので是非読んでくださいネ。その先の本論はこの「正しいことをやっている感」の力学がどのように生じるのか。そして、なぜグレタちゃんは環境問題の世界的なアイコンになり、先進国のエコでロハスな人々から圧倒的な共感をあつめるのか？圧倒的な解説が！

COP26をうけて、最近話題になった石炭火力廃止運動、若者たちの一人（高校２年）が「これ以上の豊かさはいらない」という言葉が衝撃を与えた。これは生活の苦労も知らないゆえの放言として反感のバズを生んだ。しかしなぜこういう叫びを担わされるのは「若者」なのか？

https://twitter.com/NIWA_KAORU/status/1457215628440326144

こういう若者の政治利用は甘く見てはいけない。文化大革命の陰惨な粛清とは、まずは子供を大人が政治利用した。ところが政治利用された子供たちが集団で「悪い大人」を吊し上げ暴行を繰り返し、社会がその「ノリ」に巻き込まれ同調しないと自分も標的になるのでエスカレートした結末があれなんですよね

こうした政治利用される「若者」であるがなぜ豊かさの享受者の癖に「これ以上の豊かさはいらない」と社会を断罪する仕草ができるのか、実は文革の紅衛兵と同じ仕組みである。むしろここでは、「生活の苦労をしらないワカゾー」であるがゆえに、権力を獲得する――その仕組を完全解明しています。

それこそグレタちゃんのあの国連演説だが、「全て間違っている」「私はあなたたちを絶対に許さない」と罪を押し付ける。「怒り」が制御できていないようにみえて「怒り」により他者を「支配」する非常に高度な計算とロジックから書かれている。なぜそれができるのか新しいグレタ論としても書いています

「石炭火力は悪」とカテゴライズされるのは「善か悪か」のような単純な二元論だからだ。「高効率で環境にやさしい石炭火力」みたいなものはカテゴリーエラーを起こす。なぜ環境問題の記号は単純な善悪二元論で割り振られるのか解明してます。これグレタちゃんや若者を政治利用することと密接なんですネ

環境問題は、一方で「正義の怒り」により他者を責める権力を得て盛り上がる運動であるが、それだけではない。たとえば魔女狩りが２００年も猖獗を極めた理由はなにか？それと同じように「正しさ」を決定する権力の利益構造についても一歩踏み込み書いていますので、そこもお楽しみに

レジ袋有料化やスプーンも、実際の効果よりも、耐乏忍苦の精神論の復活に近い。軍国主義だろうが、エコだろうが精神論がよいわけあるまい。「辛ければ辛いほど、なにか貢献している感」だ。そういった「正しいことやっている感」の精神論と戦う全ての人に捧げるnoteです
note.com/niwakaha/n/n90…

だから私は、グレタ氏やトラウデン氏は可愛くて若い女性だから発言権があるが、そもそもキモいおっさんには発言権自体がないじゃんか。もし出てきてあんなウザいことしたら殺されるよ、と常にいってきたわけですねｗ

https://twitter.com/gerogeroR/status/1459320939422773253

「かわいくて若い女性」というだけでポッと出で、その分野で特になにかを成したわけでもなくメディアにちやほやされて発言権を得て、適当なこといって炎上するとや、「女性を執拗に攻撃」「ミソジニー」とか言い換えるわけですが、「キモイオッサン」にはそもそも発言権がないという、無敵のバリア

たが一応、もへもへ氏の人、私のTWに反応したのかもしれないが、私がnかいていることは、「環境問題でもてはやされるのは少女だから」みたいなアイドル的なわかりやすく単純な話じゃないですね、紅衛兵のような「若者」や「子供」をつかって「正しさ」を作り上げていく「正義」の仕組みそのものです

アイドル使えば～とかは、単に取り上げてもらい＝パブリシティ面で有利な戦略ってだけの話。それ自体は、正しさを稼ぐポイントにはならない。だがグレタちゃんの場合は、自己の属性を「正しさ」に意味変換して、大人世代を一方的に責める権力性を獲得した、それについて詳しく書いています

それはそれとしてリベラルって、グレタ氏への批判をひたすら、彼女の属性への怨嗟や差別意識、マンスプレイニングということにしたがるが、実は、君たち自身こそが、グレタさんは少女である前に一個の活動家であり環境問題思想家であると見れてないんじゃないか。グレタさんへの最大の侮辱な気がする