Thread by @ShinShinohara

「小学一年生」三月号綴じ込みの親向け冊子、「HugKum」にインタビュー記事を掲載して頂きました。子どもが宿題しない、勉強しようとしないとお悩みの親御さんが多いと思います。そのお悩みに答える内容にしてもらいました。

私は、親が「宿題しろ！」「勉強しろ！」と言うこと、あるいは言わなくても期待すること、それが子どもを勉強嫌いにし、学習意欲を奪うと考えています。嫌いになったら身につくものも身につかなくなります。意欲がなければどれだけ勉強しても頭に入りません。

小学校に入るまでの子どもは猛烈な学習意欲を備えています。だから何でもすぐ吸収し、記憶します。ところが小学校に入学してしばらくすると学習意欲を失います。親が「宿題したの？」と毎日言うようになり、監視され、先回りされ、「宿題しようとしないダメな子」と烙印を押しかねなくなるためです。

私は、「宿題しなくても仕方ない」と、腹をくくった方がよい、と考えています。宿題しなくてよい、というわけではないですが、宿題しなくても何も言わない。言わないし、それで子どもを断罪しない。それはそれで仕方ないこと、と腹をくくるのがよいと思います。

その上で。たまたま宿題したら「親が何も言わないのに、あんた、偉いねえ」と驚いて下さい。子どもは親を驚かすことができて、嬉しくなります。宿題したり学んだりすると親が驚く。これが学習意欲に拍車をかけ、宿題や学ぶことが楽しくなります。

小学生になると多くの子どもが学習意欲を失う原因。それは親が驚かなくなることだと考えています。小学生になる前、親は子どもの変化、成長に驚いていたのに、小学生になったとたん、親は宿題をしてるか、勉強についていけてるか、と、先回りして心配するようになります。

その先回りのせいで、親は驚かなくなります。宿題しても当たり前、勉強についていけて当たり前。そればかりか、100点を取れ、もっと先の内容も済ましてしまえ、とどんどん先回り。いつまで経っても、子どもがどれだけ変化し成長しても、「もっともっと」。親は驚かなくなり、子どもは疲弊します。

再び子どもの変化、成長に驚けるようになるために、先回りすることをやめた方がよいと思います。そのために、宿題はしなくても仕方ない、と腹をくくってみて下さい。そして子どもがたまたま動いた時、驚いて下さい。子どもが自分から動き、変化し、成長したことに驚けるように。

そんなことを記事にまとめてもらいました。よろしければ、「小学一年生」の綴じ込み冊子、読んでみて下さい。