Thread by @tkatsumi06j

2/27付日経アジアが伝えた #テスト五輪 のための入国選手を2週間隔離措置の対象外とする件。その待遇は特例と規制の合わせ技で成り立っている。

⭕️2週間隔離措置を免除、但し
❌宿泊地・競技会場以外立入禁止
❌公共交通機関の利用を禁止（指定移動手段に限定）
❌アプリで健康状態と移動を監視

記事によると、この特例＋規制措置の対象となるのが政府が7万〜8万と見積もる「選手、コーチ、およびメディア関係者」。入国チェックは出入国在留管理庁その他の政府機関が担い、入国は「ケースバイケースで認められる」ことになるのだという。
asia.nikkei.com/Spotlight/Toky…

但し記事にはこの「ケースバイケース」がどのような基準に基づいて行われるかは書かれていない。管理庁の監督官庁やその“更に上“からの指示で恣意的な判断が行われる可能性は拭えず、また明確な基準なしにこれまで変異株ウイルスの流入を許してきた管理庁の「独自裁量」が信頼に値するかも疑わしい。

2週間隔離を措置を免除する代わりに課せられる一連のの制約も、大規模イベントにおけるごく一般的な行動抑制措置であって、この「特例措置」の対象者間でクラスターが発生するのを防ぐ手立てにはならないし、発生した場合の対処方法も依然として不明だ。時期尚早の入国解禁と言わざるを得ない。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1366415867890700290

記事の冒頭では、「来月（今月）に #緊急事態宣言 が解除されたすぐ後に東京五輪に参加する選手たちに対する入国禁止を解く」とあり、「7月23日の開会式まで5か月を切り、4月には車椅子ラグビーその他の競技の予選が始まるため、選手入国の実現は至上命題（imperative）となっている」と書かれている。

いかにも「開催ありき」の前のめりな姿勢で、先月公表された全大会会関係者向けの「プレイブック」初版（英語）は未だ和訳すらされていない。IOCが共同製作者のため国際承認を急いだのだろう。なのに3/7の宣言解除以後「すぐに」入国を解禁するという。正気の沙汰ではない。
tokyo2020.org/ja/news/news-2…

現在でさえ日本の入国管理はザルで、無症状患者を一律で検査・隔離する方針がないためすでに世界で広がっている全ての変異株が国内に流入している。国内で #GoToTravel を解禁しただけであれだけ全国規模の感染拡大が起きたというのに、今度は国外に対しても門戸を開く❓まさに正気の沙汰ではない。

3/7に宣言解除を行なったとしても、人の移動が増え、段階的に規制が緩和され人の気が緩み、人と人の接触も増えると予想されるなかで感染の「リバウンド」が懸念されている。そのリバウンドが懸念されている「すぐ後（soon after）」に入国規制を緩和するというのだ。
twitter.com/i/events/13663…

「大会プレイブック」によると『渡航前準備』は「出国の14日前」から始まるという。「出国の72時間前にPCRを受け陰性であった場合のみ渡航を認められる」ともある。即ち、出国予定者は2月の終わりか3月の始めには出国予定を伝えられていることになる。が、その情報が国内では全く開示されていない。

記事にあったように4月のテスト競技に間に合わせるためには、14日間の国内隔離がなくても、入国の3日前にはPCR検査を受け陰性である確証を得ていなければならない。テスト競技が4月中旬開催予定だとしても3月末には出国準備を始めなければならない。実際国際陸上競技大会は4月中旬に予定されている。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1366428871952789510

『海外からの注目選手』はCOMING SOONとなっていて未定のようだが、この計画が今回の選手入国緩和措置に依拠していることはスケジュールを逆算して見れば自明だ。4月初めに入国を目指すならば、3月中旬には「渡航前準備」を始めなければならない。宣言解除約1週間後である。
jsad.or.jp/japanpara/athl…

日本国内で宣言解除後、「感染のリバウンド」が起きるかどうかを確認する間もなく海外選手らは出国準備に取り掛かる事になる。更にギリギリまで解除されない首都圏はとくに医療体制の不備が目立つ。医療従事者らは疲弊しきっている。そんなところに医療ボランティアを募集してまで対応するというのだ。

できるか？余力があるか？日本の保健医療に。仮に選手村でクラスターが起きた時の態勢は万全か？封じ込められるか？アスリート全員を厳格に監視できるか？アプリの動作は完璧か？「プレイブック」の内容を短期間で周知できるか？対応する要員は万全か？透明性は確保できているか？できるのか、本当に？

（関連報道）プレイブックについて

https://twitter.com/masa_rhythm/status/1364582248687669251?s=19

（関連報道）選手間の感染拡大抑止の要となる「COCOA」アプリについて

https://twitter.com/livedoornews/status/1362611456202608644?s=19

@threadreaderapp unroll the thread please.

大会プレイブック（ルール）上、参加選手に求められる行動抑制は1️⃣渡航前2️⃣入国時3️⃣競技中4️⃣出国時の四段階。とくに3️⃣の段階では「指定の間隔でPCR検査を受ける必要がある」とされているが検査と自主隔離を行うのは「自覚症状があるか経路追跡アプリに促された場合」に限られている。

即ち、最新のルール（2月版）は無症状患者への対策が網羅されておらず「水も漏らさない防疫態勢」と言える精度ではない。アプリの不具合も直近まで発生しており、アプリ依存型の経路追跡だけで感染拡大を抑止できるとは到底想定し得ない。4月に更新されるというが、それは「選手入国後」となる。

救急担当医でCNNの保健医療顧問でもあるブラウン大のブラウン・ライフスパン健康医療問題デジタルソリューションセンター @BrownDigiHealth の所長を務めるラニー准教授 @meganranney は「大会関係者全員のワクチン接種」でもしなければ万全とはとてもいえないと主張する。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1366587407647186944?s=19

そのラニー博士のビデオメッセージ
「五輪を開催し祝福したいのは山々ですが、世界中から選手だけでなく大会関係者や観客を招致するならば、主催者側を含む全員に対する十分なワクチン接種なくしては変異株や感染拡大を招く実験台にしかならず、恐ろしい結果を招くだけです」

一応、このメッセージ翻訳については、DeepLの逆翻を示しラニー博士ご本人から「完璧です！」との確認をいただきました。

https://twitter.com/meganranney/status/1366602290677878784

単独ツイートにもラニー博士の発言の背景を纏めました。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1366704660518592516

#プレイブック 関連の報道他にもありました。首相会見で厳しい質問を浴びせ続けた軍事誌ジェーンズウィークリー東京特派員の @KosukeGoto2013 氏によるものでした。

「東京五輪は抜本的対策なしではハイリスクのイベントになる」韓国の新型コロナ専門家が指摘(高橋浩祐) news.yahoo.co.jp/byline/takahas…

この記者さんです。メディア名は正確にはジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー。ジャーナリストの鏡のような人です。

https://twitter.com/tkatsumi06j/status/1356644496767918081