道でしゃがんでいるお婆さんに声をかけ、救急車を呼んだらなぜか犯人扱いされてしまった - Togetter togetter.com/li/1791171
これ、悪意だと思うと酷い話なんだけど、痴呆だとよくあるんだよなあ。因果関係が理解できなくなってるのと、被害妄想が酷くなるの。介護してる人には日常茶飯事。
基本的には、記憶とか理解とか認知とかが著しく狭くなっているうえに、そのことによる不安感はとても強くなっているので、何かが起きたときに誰かのせいにする妄想を確固に持ってしまう。
介護している当事者の場合は、とにかく不安感を取り除いて安心させてあげることだけが対応策で、説明して説得することは不可能。
ただ、第三者が巻き込まれた場合は不運としか言いようがない。警察や救急も、家族に事情聴取して痴呆症状がないか確認するなど、理解して対応して欲しい。
高齢者介護を専門の介護職に任せた方が良い理由のひとつに、これがあると思う。
家族は、老父・老母に「まともな人間であってほしい」というバイアスが働いてしまうので、まともな思考ができていないことを受け入れきれず、理不尽な言動にストレスをためてしまう。
介護職は、もちろんプロでもストレスはあるだろうが、それを仕事として受け止めてくれる。家族との間でストレスの防波堤になってくれる。
なので家族は、老いた家族が認知症であることを受け入れて、心安らかに接することができる。

これは僕の経験。
アルツハイマーの祖母を長年介護して、自宅にいるときには般若のように不安と怒りをあらわにしていた祖母を常に笑顔にしてくれて、家族との時間を楽しいものにしてくれた介護施設の皆さんには、本当に感謝しています。
とはいえ、祖母がそういう介護施設に入れたのは、祖母自身が「家族に迷惑を掛けないように」と自分で用意した財産があったからこそ。普通の介護施設ではそこまでできないのも理解している。
難しい問題です。
ちなみにその介護施設は、自己負担額が一般的な独身者の給料以上にかかります。
その介護施設を選択するにあたって家族会議をしましたが、全員が「それで祖母の遺産を使い果たしたとしても、貯めたのは祖母なのだから構わない」と一致して、長女である母に一任しました。
使い果たさなくても足りるほど貯めておいた祖母は凄い人でした。

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14 Oct
「子どもたちに借金を残さない」とした結果が、新設できず崩壊するトンネル、朽ちる橋、廃墟となって返ってきた - Togetter togetter.com/li/1788172
水管橋の件は、あまりその文脈に含めないで欲しいな。あれは金がなかったのではなく、水管橋の検査基準が道路橋より低かったことによる事故。
道路橋の場合は、アーチ部分まで登っての検査が義務付けられていたが、水管橋はそこまでの義務はなかった。
たまたま隣に道路橋があったから事後に素人でも発見できたが、水管橋単独だったら見つけようがない。盲点だった。
すぐに金の問題にして、水道だとそこに「だから公営じゃないとダメなんだ」とか言う人が出てくるが、公営でも技術的な問題は起きるし、水道事業は基本的に独立採算だから公営なら金があるってものでもない。
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12 Oct
絶対に壊れない堤防はない 2年前の千曲川氾濫 専門家の警鐘 | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20211…
『千曲川の堤防は、越水しても絶対に決壊しないと思っていた』
いや、堤防はむしろ「越水したら絶対に決壊する」ぐらいのつもりで考えていた方が良い。
堤防ってのは基本的に、川の流れと堤防が平行な状態で耐えるように作られているが、越水すると堤防と交差するように流れる。このどちらにも耐えるように作るのはとても大変なので、越水すると堤防は崩れてしまう。
なお、この「越水すると崩れる」を防ぐのが、スーパー堤防。
通常の堤防は、堤防を乗り越えた水が流れ落ちて堤体などをえぐって壊してしまうが、スーパー堤防は堤体の斜面が緩やかなので、流れ落ち方も緩やかになる。
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6 Oct
テレビを見てたら、八街の交通事故現場に「ようやくガードレールが設置された」「どうして事故が起きるまで設置されないのか」という話をしてた。
それを見てた僕
「あれ、ガードレールの設置基準にも歩道の設置基準にも合わないから、事故でも起きないと認められないなあ」
まず、歩道の幅は2m以上と決まっている。これは車椅子がすれ違えるように。
2mに満たない「既存不適格」の歩道はいくらでもあるが、その幅で歩道を設置することは基本的には認められない。
それを解禁しちゃうと、そのぶん車道が狭くなるのに、車椅子は歩道を通れず車道を通る羽目になる。
八街では道路の端から1mもない場所にガードパイプを設置していた。
なのでこれは、法的には「歩道を設置した」のではなく「ガードパイプの外側を歩かせてる」だけの状態だと思う。
Read 8 tweets
6 Oct
ありゃ、他のハンガーも破断してるのか。水が抜けて軽くなったからもう落ちないだろうけど、補修は大変だな。
左の写真は、水道管の継手がすっぽ抜けた場所なので、ペンキが剥げて錆びてるわけではない。左で落ちかけてる筒がコネクターで、水道管に被さって繋いでいた。
水道水は食品並みの衛生基準なので、水道水に触れる部分には外装用のペンキを塗れない。
細部の写真を見て気になるのは、もしかしてこの橋は最初はアーチとハンガーしかなかったところへ、耐震補強工事で斜材や横材を後付けしたのではないかということ。
ハンガーの両端はアーチや水道管に溶接されているが、斜材や横材はハンガーにバンドを巻いてボルトで締めてる。
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5 Oct
さて、熱海土砂崩れ現場周辺を歩いてきたレポートの続き。警備員の方に聞いた話を中心に。
テレビで繰り返し見た、あの場所。あの動画はこの家の人が撮影したのだろうな、とかすぐにわかった。
土砂が流れた谷の部分は現在も通行止め。ただ、バスは一方通行(循環運転)で通ってる。
その場所のすぐ下には、土砂が流れた谷筋が見える。谷川のように見えるが元は道路だった場所で、側溝だったり暗渠だったりしていたようだ。
道路両側は建物だったと思われるが、このあたりは道路も含めてほとんど失くなってる。
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5 Oct
熱海の伊豆山へ散歩に来ました。

土砂崩れに遭った国道135号線は普通に通行できるけど、沿道の建物はまだ当時のままだったり、1階の復旧工事中だったりして、工事の終わった建物はわずか。
土砂崩れの中心だった道は現在も通行止めなので、並行する伊豆山神社参道を登る。並行する道かずっと階段なのだから、被災した道路の勾配も推して知れるというもの。
途中の脇道に入って被災地方面へ行ってみたが、例の道の手前で規制線が張られていた。右の建物は傾いてる。
空き巣対策なのだろう、あちこちに真新しい防犯カメラがあり、警察もパトロールしていた。なお神社参拝者はパラパラいる。
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