Asukaさんからニュージーランド・ヘラルド紙の記事を紹介していただきました。

「ゼロコロナ」国であるニュージーランドでも、医療従事者や選手の間で、東京五輪に対する見解は様々なようです。

『Covid-19問題でニュージーランドのオリンピック専門医が東京五輪から離脱』
bit.ly/3vRg1vz
”今年の東京オリンピックでニュージーランド選手のケアを行うために選ばれた医療専門家の何人かが、Covid-19に関する懸念からチームから離脱しました。”
Sports Medicine NZ @Sportsmednz のスティーブン・カーラ会長は、組織としては関与していないものの、オリンピックまたはパラリンピックのサポートチームから2、3人の医師と数人の理学療法士が参加を見合わせたことを個人的に知っていると述べました。 Image
”その理由としては、Covid-19に対する個人的な考え方、家族への影響、帰国後に2週間の管理下での隔離生活を余儀なくされることによる経済的な懸念などが挙げられています。”
”カーラ会長は、東京に向かう医療チームのメンバー全員にとって難しい決断であり、彼らの家族が定期的に話し合っていることでもあると言います。”

「これは、本当に難しいことです。」 Image
”健康管理チームのメンバーは、個人的な懸念と、5年間頑張ってきたアスリートをサポートしたいという気持ち、そして彼らが適切なケアを受けるに値するという信念を比較検討しなければなりませんでした。”
”また、カーラ会長は両大会の医療チームの担当者は、両大会の動向や注意事項について積極的にチームに情報を提供してくれていたため、今回の撤退の決定は情報不足によるものではなかったと述べています。”
”NOC(ニュージーランドオリンピック委員会)の広報部長であるアシュリー・アボット氏は、35名からなるオリンピック医療チームの一部のメンバーが参加できなくなったことを確認しましたが、Covid-19の懸念が要因であるとは考えていません。” Image
「健康、メディア、オペレーション、アスリートサポート、準備・回復のサポートチームは、2020年の4週間のオリンピックに向けて、2019年に任命されました」とアボット氏は語ります。
「1年間の延期とMIQ(Managed isolation and quarantine:ニュージーランドの検疫隔離制度)での2週間の追加が重なったことで、東京に向かうニュージーランドチームに参加することができなくなった人もいます。仕事や家庭の状況が変化したことで、健康管理チームにも変化が生じています。」 Image
「私たちは、東京への参加が不可能になったメンバーの代わりに、優秀なヘルスチームを編成することに成功しました」とアボット氏は述べています。 Image
しかし、7月に開催される東京オリンピックの決定には賛否両論があり、ニュージーランドを代表する疫学者の一人は「オリンピックが人々の命を奪う」と警告しています。
オタゴ大学のマイケル・ベイカー教授は、貧しい国の選手は、最も弱い立場にある人々を犠牲にして、Covid-19のワクチン接種を受けている可能性があると述べています。

#東スポ
#東京五輪
「強行はオリンピック精神への裏切り」
bit.ly/3xWpYtC Image
「ニュージーランドのような(ゼロコロナの)国では、大きなスポーツイベントを比較的安全に行うことができ、医療従事者にワクチンを接種する余裕があるため、このパンデミックで死亡する可能性のある人々からワクチンを奪うことはありませんが、世界の他の多くの国ではそうはいきません。」 Image
「もし、アスリートやスポーツチームにワクチンを接種して海外に行く場合、弱い立場にある高齢者を守るためのワクチンが利用できなければ、結果的に死亡者が出ることになります。これは間違いありません。」 Image
「IOCはそれを許容できる代償と判断したのだろうが、明らかに誤った判断です」

教授は、パンデミックはむしろ悪化していると述べ、日本は第4波と戦っており、「ギリギリ管理できている」としました。

彼は、IOCに、クリケットの例に倣って五輪を再延期するよう求めました。
bit.ly/3hbUlX2
日本では、4月29日に7914件の新規感染者が発生した後、5月5日に4068件の新規感染者が発生し、7日間の平均では5318件でした。

covid.gutas.net Image
しかし、BMX競技者であり、IOC競技者委員会のメンバーでもあるサラ・ウォーカー氏は、ベイカー教授の懸念は理解できるが、リスクを負う価値はあると考えていると述べています。 Image
「70%以上のアスリートが1回しかオリンピックに出場できません。多くのアスリートにとって、オリンピックに出場できるのは一生に一度のチャンスなのですから、ぜひ実現させましょう」とウォーカー氏は述べています。 Image
今日、オーストラリア在住のMikiさんからも同国が東京五輪への選手派遣を決めた事を教えて頂きました。豪州やNZなどの「ゼロコロナ」国は当面医療従事者や高齢者へのリスクがほぼないので、選手への接種も問題ない。が、他国(日本も)の事情は違う。今後も注視したいです。

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10 May
AP通信の記事、『東京五輪の二つの顔:競技場の中と外』Katsumiさんからの導入を受けて進めてみましょう。

まず、この記事中の12枚の写真を見てほしいと思います。そこに描かれた風景、競技場の内と外、アスリートと一般人、この五輪のもたらした「分断」の異様さを表していると思うからです。
東京(AP) - 14億ドルを投じて建設された新国立競技場の中で、セバスチャン・コー氏は、延期されたオリンピックが11週間後に開催されても安全であることを、アスリートや懐疑的な日本の人々に再び確信させようとした。

news.yahoo.co.jp/articles/50212…
IOC委員であり、2度のオリンピック金メダリストでもあるコー氏は、陸上競技の世界統括団体である「世界陸連」を率いており、日曜日には420名の選手が参加するテストイベントが行われましたが、海外から出場した選手はわずか9名だった。

セバスチャン・コー - Wikipedia
bit.ly/2R6XMn5
Read 24 tweets
8 May
ニュージーランドの「Stuff」紙に載った東京五輪への挽歌 とも言って良い記事。「Stuff」のチーフ・スポーツ・ニュース・ディレクターの Kevin Norquay さんの記事です。

「そして金メダルは、Covid-19に渡ってしまうだろう。それでも東京オリンピックを開催すべきか?」

bit.ly/3bcH64w
”私(Kevinさん)はオリンピック狂だ”

”1964年(東京五輪)の中距離選手、ピーター・スネルの活躍を見て以来、この大会に魅入られてきた。”

”4年毎に、私はNZの8人組ボート、射撃、ホッケーの金メダリスト、サイクリスト、投擲選手、ヨット、ランナー、そんな人々と共に涙を流すことが喜びだった。” Image
”国家、表彰台、オリンピックリング、メダル、国旗掲揚、そしてFaster、Higher、Strongerという盛り上がるオリンピックのモットー、何もかもが私を惹きつけた” Image
Read 16 tweets
2 May
ワシントン・ポスト紙の東京支局長 @simondenyer さんと 同紙記者 @RickMaese さんの記事。

開会式まで3か月を切った医療従事者、主催者、アスリート等の複雑に交錯する思惑を描かれています。

「日本に増大する疑念にも関わらず、五輪関係者は東京大会開催を強く望む。」

wapo.st/3eOvJAM
国際オリンピック委員会(IOC)は今週、日本での夏季大会開催に関する最新の計画を発表した。これは、参加する選手だけでなく、世界的な大流行の際に日本国民の安全を確保することを約束する、綿密な「プレーブック」(第2版)である。

www3.nhk.or.jp/news/html/2021…
IOCのデュビ氏は五輪を安全かつ成功裏に開催するための「大変な努力」と「決意」を示し、最新の科学的知見と、パンデミックの中での世界的スポーツイベントの開催経験に基づいていると語った。またバッハ会長は日本の人々の「偉大な回復力と精神力」を称賛し、五輪の開催を確信していると述べた。
Read 35 tweets
29 Apr
ニューヨーク・タイムズ東京支局長 リッチ素子 @motokorich さんの#Tokyo2020 に関する新しい記事です。水曜日に「プレイブック」の第二弾が発表されたのに基づいたレポートです。

「オリンピック最新情報 ・ゲームのグランドルール =毎日のテストと一人での食事」

nyti.ms/3ufKuTq
先月、主催者が大会への参加を禁止した海外からの観戦者を除いても、この夏、何万人もの人々が日本に入国します。日本での世論調査では、大多数が五輪の延期または全面中止を希望しており、公衆衛生の専門家には、現在のパンデミックの状況下で大会を開催することの安全性を疑問視する人もいます。 Image
世界最大のスポーツイベントが、パンデミックの影響を受けながら東京で開催されることに、日本中が不安を覚える中、オリンピックの主催者は水曜日に第2弾のプレイブックを発表しました。

olympic.org/news/safe-and-…
Read 24 tweets
27 Apr
『ガーディアン』紙ですよね。紙名を明示しても良いのに。

東京特派員 @justinmccurry さんの記事。

"京都大学医学部講師の村中璃子氏は、「専門家達は、ワクチンで変異株の蔓延を食い止めるには、遅すぎると認識しています」と述べている"

真っ当なお言葉だと思います。

bit.ly/3gMekLx
それでは折角RTさせて頂いたので記事の紹介を。

『コロナワクチンの普及が進まない日本では、オリンピックに暗雲が立ち込めている』(英ガーディアン)

ガーディアンジャパン&コリア特派員 Justin McCurry さんによるもの。@justinmccurry

theguardian.com/world/2021/apr…
”ワクチンの接種開始から2ヶ月以上が経過したにもかかわらず、日本は他の先進国に比べて遅れをとっており、日本の準備状況や、3ヶ月以内に東京でオリンピックを開催することへの疑問が生じている。”
Read 30 tweets
26 Apr
おじまさんのこのツイートにはシンプルにコメントしたけど、私は根はもっと深いところにありそうな気もします。

一番の懸念は、もうそろそろとっくに出そうな各国の競技団体(陸連・水連ほか)からのオフィシャルの辞退表明が中々出てこない事。北朝鮮、NZの男子バスケット、豪の飛び込みくらいかな。
つまり、各国のスポーツ団体の懐(特にアマチュアスポーツ)も相当にひっ迫しており、IOCを通じた放映権料からの分配が無いと厳しい、しかも北京冬季もボイコットなどが取りざたされていて、尚更厳しい となれば、無理にでも参加せざるを得ないのかと。

私の悪い予感が外れてくれることを祈ります。
なので、自分は先日苦手英語をDeepl翻訳使って無理に何とかして @DrZoeHyde 先生のこのスレッドに日本のコロナ感染事情とオリンピックの事を書きました。そして、USOPC(米五輪委)やDOSB(独五輪連)が選手派遣を諦めてくれないかと。願いが届くと良いのですが・・・
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