第4エピソード(カリュプソー)
こちらがブルーム編担当のガボ・ジョイスですw
「2022年の『ユリシーズ』―スティーヴンズの読書会」に2回参加しまして、読書ノートが自分でも読めないことに気付き、公開しながら注釈つけようという思いつきですw
stephens-workshop.com/ulysses-in-202…
上部欄外の赤文字は、読書会主催の南谷さん(@YMINAMITANI)の事前メールの読む指針。
●マークしてみよう「気になる言葉、表記」「ブルームの考え事、文化的・歴史的事実」「モノ、マイナーキャラクター」
●第1挿話との類似・共通点
●20世紀初頭のダブリンと21世紀初頭の日本との比較
登場いきなり臓物喰いで第3挿話の高踏妄想から現実に引き戻すリオポウルド・ブルーム。柳瀬訳に難癖つけてます。レオポルドでいいじゃん。まあ、ディーダラスをデッダラスにしたのはダイダロスを響かせたいからでいいですが。
猫関係では現在と変わない疑似会話をしてるなあ、と思いましたが、そこは南谷先生の独擅場。動物愛護法の制定などなどまだまだ猫でも深い読みが。
臓物の対応では、スティーヴンの母の肝臓とブルームが喰いたがる豚の腎臓。タランティーノ風。ミルクも4挿話ではハンロン牛乳店が1挿話では婆さんが届けにくる。で、なんで朝っぱらから腎臓買いに肉屋にいくのかというぼんやりした疑問と結びついて、ああ、冷蔵庫がないのか、と。
モリーの親父さんトウィーディーは露土戦争プレヴナ遅滞戦のどっち側だったのかに拘ってる私、粘着質w
p.101 「柔和な初夏の朝」、p.104とp.121では「今日は暑くなりそうだ」と繰り返しているにも関わらず、p.124でブルームは「目映く手足を冷え切らせて」おるのはなぜなのか。暑いんじゃないの?
! そうか! ダブリンっ子はちょっと気温が高いことを「暑い」と言ったり泳いだりするのか! そりゃ日陰で尻出してれば冷える日和でも「今日は暑くなりそうだ」と思うわ!w
(うーむ、長すぎる。反省)
とりあえず、じゃがいもが入っている。これは御守りとの南谷先生の話。じゃがいも飢饉からの流れか。
「うまいこと泳いでいる将校クラスも大勢いるんだろう。もちろんだ」 切手、買い占め、先見の明、うまいこと泳いでいるとは一財産を作っていることか。
第1挿話との関係
●ブルームもスティーヴンも黒服=「喪服」
●鍵を持っているスティーヴンと忘れてきたブルーム
● 快傑ターコウ=パントマイム=p.22、p.15 スティーヴンはだんまり役者という隠喩?
「昧(くら)い言葉で 家に入るようにと子供らを呼ぶ」
この「昧(くら)い言葉」は、無知蒙昧の昧でブルームの知らない言葉ということを臭わせているんだな、と
こういうところ、英語話者には当然の読みなのか、一定の共通解釈なのか、素人にはなかなか判断がつきづらい。
アーサー・グリフィスがフリーマンの社説の図案云々で「自治の太陽が北西の方より昇る」のは、描かれたアイルランド銀行の方向のせいらしいけど、
そういや「置左離」とは何の訳か?っていまみたら、「I left off」……マイナス256カノッサ…。
長いのでミュートし易いタグをつけました。
U.4 3/24
きりがないので、柳瀬訳の元ネタには極力触らない方向でw
「励みのラーリー」はハゲてい()
リートリムはダブリンの北のマリンガーのさらに北の田舎な「んだってば」
日露戦争への言及。
そう言えば、読書会の懇親会で南谷先生がパブが男の飲み屋として形成された経緯の本をお勧めしてたっけ。なんだっけ。
具体的にどういう詐欺を構想してるのかに拘る私。
#三月ユリシーズノート
「イニシュターク、イニシュアーク、イニシュボフィン」が地理(アラン島より北の三島)の暗唱で、謎の joggerfry があって、mine, Slieve Bloom. とくる。
#三月ユリシーズノート
いやー、なかなかオシャレな訳のよのうなどと思っていましたが、なんだかわからなくなりましたwww
#三月ユリシーズノート
U.4 4/24
(まだ1/6か…。スピードアップ)
場面はドルーガックの肉屋。
「黒白のポローニ」とは?黒白のポローニソーセージ?
「豚の血の生温かい息を沈着に吸い込んだ」のはユダヤの不浄なものに対するブルームの意識か。
ユダヤ性を匂わす表現としては、
#三月ユリシーズノート
女中の尻、鼬目の豚肉屋、健全むちむち、牝牛の熟れ肉の尻っぺたをぺたんぺたん、
#三月ユリシーズノート
鞭と言えば第1挿話でマリガンがバスタオルで羊歯や雑草の若茎をばしっばしっと打つ「わんきゃんうるさい」シーン。
#三月ユリシーズノート
…これは、モリーとご無沙汰という婉曲表現?
そして、ブルームの無尽蔵ポケット問題w
三ペンスをポケットから直に出すのはまあいいとして、
#三月ユリシーズノート
ここがこのあたりでは最もショッキングなシーンw
読書会では、三ペンスを置く棘々皿と猫の棘々舌の対比あり。
(そう言えば、ここでも硬貨のやりとりと計算が頻出)
#三月ユリシーズノート
U.4 5/24
モーゼズ・モンティフィオーレの農場?(アジェンダス・ネッティム、拓殖会社)のチラシを読むブルーム。文字通り読んでいる。
ヤッファ、ドゥナムなどイスラエル関係の単語。
p.122で「アジェンダス何だっけ?」と短期記憶の儚さが出てくる。
自説① たんにチラシが銀色。
自説② チラシの「八十マルク、十マルク」のマルク銀貨に連想が引きずられている。
#三月ユリシーズノート
モリー、シトロン、マティアンスキー、モイゼル。
聖ケヴィン街、アービュタス・プレイス、プレザンツ通り、愉快通り。
プレザンツとプレザント・オールド・タイムの洒落を「通り」で代替…
#三月ユリシーズノート
アイルランドいにしえの東部、8つのおもしろ情報
7 手の中の鳥…
ireland.com/ja-jp/%E8%A8%9…
(卵が孵るまでにこのツイートは終わるのか…)
#三月ユリシーズノート
U.4 6/24
「あれ何ていう男だっけな。いやどうも。気がつかない。挨拶するだけの顔見知りってのはかえって煩わしいや。背中があのノルウェー人船長にそっくり。今日また出会うかな」
その程度の知り合いでまた出会うか考えるかな?
誰と出会ったのか?
ノルウェー人船長とは誰?
雨が長く降っていないらしいことから、このときブルームの妄想は、 「いやそんなふうじゃないんだ」と急転直下、旧約聖書的な乾いた死のイメージの海水、街。
#三月ユリシーズノート
腰の曲がった老婆が小瓶の首を握りしめてさまよえるユダヤ人。
→どこでも産み、すぐ死ぬ。
→もう産めない(ぼぼ=女陰)
妄想②
イメージは銀色から鉛色へと移る。
「鉛色の恐怖がじゅっと肌に焼きゴテを這わせた」とは、何を焼き印したのか?
#三月ユリシーズノート
この間、第1挿話では、スティーブンが胆汁の緑色をした海を見ながら母の死を思い出している。
#三月ユリシーズノート
U.4 7/24
不吉な連想から覚めようとブルーム
●反ユダヤ的行為をしている「おれ」は大丈夫。
「なあに、おれはこのとおりさ。そうおれはこのとおり」
●言い伝えのせいだ。
「左足からベッドを出ると不吉」
●体を動かして不吉から逃れる
「サンドウ体操(ボディビルの父)」
「タワーズ、バターズビー、ノース、マッカーサー」不動産屋の広告が八十番地のアパートにベタベタ貼ってある。
●モリーと朝食を思い浮かべる。
金髪の娘が走ってくる。→ミリーが出迎えてくれていた頃の光景を思い出している?
#三月ユリシーズノート
(ノート見開きの右上部分)
第1挿話
p.14 スティーヴンはキングズタウンの港江を出て行く「郵便船」を見下ろしている。
p.21 ファーガスンの歌の続きで
「海面の鏡が軽やかな靴をはいて駆ける足に踏んづけられて白くなる」
そして、
#三月ユリシーズノート
第4挿話
p.110 「雲が一つ、太陽をゆっくり覆い始めた。すっぽりと。灰色」
★太陽が翳ることで時間的な対応関係。
ここからブルームとスティーブンが各々老婆や母の死を妄想している。
#三月ユリシーズノート
p.23 「暖かく走る陽光を聞き取り」
これに対して、
第4挿話
p.111 「早足の暖かな日差しがバークリー通りから駆けてくる。素早く、ほっそりしたサンダル履きの足で」
が対応している。
★その直後! ブルームの前に手紙と葉書が現れる!
#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
手紙は
①マリンガー(ウェストミーズ州)からマリアン・ブルーム宛て
→「ミセス・リオポウルド・ブルーム宛て」ではない露骨さ
②ミリーからブルーム宛て
#三月ユリシーズノート
「小包が届いた」と書いてあるとモリーが言う…。
あ! これはミリーからのか! 誕生日プレゼントの「可愛い箱のクリームチョコ」のことかあ。
いま気付きましたw
第1挿話で、ウェストミーズのバノンの可愛いフォトガールとは、ミリーのこと。
#三月ユリシーズノート
何度も来ているマリンガーからの手紙をモリーは枕の下に隠す。
そもそもブルームが知っていることをモリーが知らないわけがないのになぜ枕の下に隠すのか。
なぜそれを見てブルームは何も言わないのか。
大人ってめんどくさーい。
#三月ユリシーズノート
U.4 8/24
「モリーの縦縞のペチコート、脱ぎ捨てっぱなしの肌着」→前夜も遅かった。
コーシャー(豚肉と血とソーセージ)、猫に「コーシャーだよ」と血つきの豚肉を渡す。
→ブルームのユダヤ人性はどの位?
(「ちょっとご都合主義的な?」というコメントもあり)
ユダヤ性と同時に、ブルームのアイルランド民族主義的な面もどの程度なのか。
#三月ユリシーズノート
内容が明かされるのは5ページ先で、断片を再構成させるユリシーズの読み方の要約のような感じ。
「コックランさん」は手紙の中でミリーの下宿先の写真屋さんとわかる。(ここでは誰なのかまったく不明)
#三月ユリシーズノート
問題なのは、モリーの浮気相手を夫と娘が符丁で呼び合うということなんだけど、ミリーまだ15歳になったばかり。いいのか?
#三月ユリシーズノート
サミュエル・ローバーの詩「You are my darling」のもじり。
「with house and garden」→「with her ass and garden」→「おけつと庭持ち」
ケティー・キーオウとは?
「夜から朝まで我の見つめる鏡」→第1挿話でも「鏡」が頻出。
#三月ユリシーズノート
以下に、スレッドを分けて続けます。長すぎw