, 33 tweets, 10 min read Read on Twitter
#三月ユリシーズノート
U.4 9/24
長すぎてTwittttttttttttttttterみたいになったので一回切りますw
p.113 (柳瀬尚紀訳 河出書房新社 2016年初版)

ブログとも思ったんですけど、飽きっぽいし、字数制限がないと際限なくなりそうなのでTwittttttttttttttttttterでやってますw 適宜ミュートお願い。
お気の毒なグッドウィン先生とは、読書会でも忘れられてお気の毒だったディグナム(これから葬式)の父親?
シルクハットの手鏡は、直前の you are my looking glass からグッドウィン先生とミリー思い出が芋蔓か。しかしこの時代、色んなとこに色んなものを入れて持ち歩くなw

#三月ユリシーズノート
p.114
ブルーム「ティーポットの把手に親指をかけて盆を運んで階段を上る」
ここ、この挿話でいちばん好きな描写。盆が凸凹なのでひっくり返らないようにという細かいリアリティーと、「指を穴に通す」という性的ニュアンスの同居。
読書会でも主催者のひとり小林さんが、この後の
#三月ユリシーズ
モリーが「カップを無把手持ちにしてぐいっと一飲みに」してしまうというオチも指摘w

ここでやっと、モリーの口からボイランの名がでる。どうやら歌の先生らしい。
近々、モーツァルトのラ・チ・ダレーム(ドン・ジョバンニの「お手をどうぞ」による変奏曲)と

#三月ユリシーズノート
アイルランド民謡の「恋のなつかしき甘き歌」を発表会かなにかで歌うらしい。

ここで私のこだわりポイント。

「あの香り」「次の日になるといたんだ花香水のような」「むーっとこもった匂い」とはいったいなにか?問題。

#三月ユリシーズノート
自説①「おしっこ」
p.115 「室内便器の横の腹にでれっとへばりついている」
p.116 「しみのにじんだ頁を繰ってみる」
などから、寝室にはモリーのおしっこの匂いが?
自説② 「パン」
p.104 「あれの好きなのは昨日のパン」

読書会で便器は二重構造でにじみはしないと。

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 10/24
p.115
「橙紗綾型の室内便器」=orangekeyed chamberpot
これ、ググッてもジョイスしか出てこないw
造語なのか? orangekeyed には、gekeyd(だまされたの意味あり)とノートにメモった私は何を調べたのか、もはや謎w

#三月ユリシーズノート
「ヴィーリオ・エ・ノン・ヴィーリオ(行きたくて行きたくなくて)」ラ・チ・ダレームの一節。「to be or not to be」か紛れ込んでる?

ここでモリー、例の無把手持ちで飲みながら、便器にでれっと貼りついていた本を指でたどる。問題の言葉。

#三月ユリシーズノート
モリーがつぶやきブルームに意味を訊いた単語が「会者定離輪廻」(METEMPSYCHOSIS)
会者?どこに?ブルームも「会った者がどうしたって?」と訊きかえす。

はい、読書会で小林さんの明解な解釈。
モリーは寝起きでフニャフニャと「Met him …」みたいに言ったのではないか。

#三月ユリシーズノート
なるほど! だから「会者」をどうしても入れたかったのね! 苦しい!w

このあたり、ラチダレームからMETEMPSYCHOSISまで、会う会わない、行く行かない、別れる別れないが通底音で繰り返されるよう。

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 11/24
(何をメモしてんだ、おれ)

えーかいつまんで思いだすと、モリーが読んでいる本はエイミー・リードの「Ruby:How girls are trained for a CIRCUS LIFE」
モリーはこの本に関して、trainedを調教と勘違いしたかポルノと思っていたらしい。
かつ、ブルームにポール・ド・コック(姦通もののエロ作家)をまた借りてきてと頼む。名前(コック=陰茎)がいいと。エロ熟女。

これに対するはブルーム。
きちんと本の内容を把握し、サーカスの非人道的な扱いに「とてもって見ちゃいられない」と嘆いている。

#三月ユリシーズノート
さらに連想が、サーカスは身内が多い→子供のうちに骨を抜き取る→輪廻転生→逃れられない運命→我々の死後の生、我々の霊魂→ディグナムの霊魂→霊魂再来

などと人権意識や死の観念に思いをはせている、ところへモリーが「ぜんぜんいやらしくないわ」と無把手掴みで一蹴w

#三月ユリシーズノート
第1挿話との共通点。
「しみのにじんだ頁を繰ってみる」と、p.32 の「まだここにしみが」(マクベス夫人がここにも)
(でも、しみはおしっこじゃなく紅茶www)

サーカス本の「馬車鞭を手に荒れ狂ったイタリアン人」と、p.35 のマリガンのバスタオル鞭わんきゃん。

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
ここで、肉屋を覗き込むゴブとガボ。(うちの猫ズ)
#三月ユリシーズノート
U.4 12/24
p.116
ケイブル通りの図書館、ブルームの保証人カーニー
p.117
「ニンフの沐浴」が誰の絵か(アイエツ?)はもう関係なく、なぜその絵を寝室に飾っているのか問題。

ここ、完全に市井の私はトンデモ読みをしましたよ。それも鼻高々にw
カリュプソーでニンフならもうモリーであろうというホメリック・パラレルなんぞ無視して、まず、唐突になぜブルーム夫妻はニンフの沐浴が付録のフォトビッツ誌(復活祭記念号)を買ったのかという疑問。そして、ミリーがフォトガールをしているということと結びつき、

#三月ユリシーズノート
私はピントキマシタ。
ブルーム夫妻は復活祭記念号「だけ」を買ったのではないか? なぜなら、それにミリーのフォトガール写真が掲載されていたからではないのか。ブルームの「もっと細身だけど」というのはニンフよりも写真のミリーの方が細身だといっているのではないか。

#三月ユリシーズノート
モリーが細身も、モリーよりもニンフが細身も、どちらも違和感があるが、ミリーならぴったり。

愉しんでますw

読書会で「どろりとしたクリームが…」という性的隠喩が指摘。

無尽蔵ポケットに本を突っ込んで、腎臓を p.25 第1挿話のマリガンと同じく、ぽーんと皿にうつす。

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 13/24
p.118
ミリー・ブルーム 6月15日生まれ 15歳。
「大好きなパパちゃん」への手紙でわかること。
●写真の仕事=フォトガール!
●コックランさんは下宿先の写真家
●15歳にしては幼い文章
●オウェル湖へピクニック=あのモリー宛の手紙の差出元マリンガーの近く
●「土よう日」にグレヴィル・アームズ(ホテル)でコンサート
●バノン!ときどき遊びに来る若い学生。いとこかなにかが偉いひと。そして、ボイラン(めらめら大尽ボイラン)の「浜辺の娘たちの歌(ハリー・B・ノリスの曲)」を歌う、そんなバノン!

#三月ユリシーズノート
「浜辺の娘たちの歌」?と調べると教えてくれるのはジョイシアンの皆様w

james-joyce-music.com/song09_lyrics.…

多分、モリーがラ・チ・ダレームを歌うコンサート。
これで、ミリー→バノン→ボイラン→モリー→ブルームと繋がった。

ミリーは母には葉書。パパちゃんとは手紙で内緒話w

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 14/24
p.119
死産したルーディー(生きていれば11歳)の存在。

ミリー情報。
同じ産婆のソーントンさんにとりあげられ、14歳で働きにでる。
ブルーム「そろそろ貝から出る年頃」
(貝=家だと思うが、裏に女陰のイメージ?初潮?女になる?)
ブルーム「XLカフェで腕輪のことでけんか」の思い出。(昔のボーイフレンドのことか)
ミリーの週給12シリング6ペンス。多くはないがミュージック・ホールの踊り子よりは身持ちのよい仕事。

ミリーの手紙の「下でピアノ。若い学生」が気になってバノンとの仲を疑うブルーム。

#三月ユリシーズノート
心配しながら「台所の窓に向かってにやりと笑む」ブルーム。窓に何が見えるのか?

第1挿話 p.16から出てくる「舟」とは「キッシュの灯船」のことか。
それ自体は舟ではなく、その周りを船でまわった幼い頃のミリー。その船の名は「愛蘭王」(ERIN'S KING)!日本語は天才だw

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 15/24
p.120
浜辺の娘たちの歌をめぐって。

p.119の「細い脚で階段を」などのミリーの脚の描写と合わせて『肖像』の鳥の少女と重なるのでは?


どっちを向いてもえくぼと巻毛
のぼせて頭がくーらくら

は、オリジナルからsmileがcheeksになってる?
さらに、 「くーらくら」は、うずまく swirls だが、swurls(くゎーらくら) と「一日暇をもらった馭者みたいに」歌う「あの男(ボイラン)」を「ささくれになった手紙」を握りながら、バノン=ミリーも含めて「家族ぐるみの友人」と皮肉に思い浮かべるブルーム。

#三月ユリシーズノート

あの娘たち あの娘たち
可愛い海辺の娘たち

原曲どおり?だが、モリーも含まれている、髪を編み編みしてる太めの娘。

「無駄だ」って諦めたらそこで試合終了だよ、ブルーム!

ところでこの「くゎーらくら」。そもそも「渦巻く」を擬音語にしてるのは、最後の鐘の音に?

#三月ユリシーズノート
#三月ユリシーズノート
U.4 16/24
p.120
ミリー、もう退屈してるのか。
六週間も先の八月の公休日…。労働集約的なブラック企業が普通なのか。

p.121
「しきりに手を舐めては耳の後を掻いていた」猫の天気予報が、雨(雷)とは、日本と同じじゃん。
ブルームの「前で待っていればそのうち開くぞ」は猫の思考のブルームアテレコ。私もしょっちゅうやってますw

これは、まさに、
『ユリシーズ』のなかの《小動物》――遭遇から発見へ(1)
ではないですか。毎日が猫発見。

webmedia.akashi.co.jp/posts/2479
さて、朝飯を食べ終わったら、ウンコです。
南谷さんに言われて気づいたのは室内便器が踊り場にあるのですね。でもめんどくさいと屋外の共同便所に行くわけ。雑誌「ティットビッツ」を持って。
この雑誌、ハガード、アシモフ、プリースト、ウッドハウスなど常連の大衆紙。

#三月ユリシーズノート
Missing some Tweet in this thread?
You can try to force a refresh.

Like this thread? Get email updates or save it to PDF!

Subscribe to 三月うさぎ(兄)
Profile picture

Get real-time email alerts when new unrolls are available from this author!

This content may be removed anytime!

Twitter may remove this content at anytime, convert it as a PDF, save and print for later use!

Try unrolling a thread yourself!

how to unroll video

1) Follow Thread Reader App on Twitter so you can easily mention us!

2) Go to a Twitter thread (series of Tweets by the same owner) and mention us with a keyword "unroll" @threadreaderapp unroll

You can practice here first or read more on our help page!

Follow Us on Twitter!

Did Thread Reader help you today?

Support us! We are indie developers!


This site is made by just three indie developers on a laptop doing marketing, support and development! Read more about the story.

Become a Premium Member ($3.00/month or $30.00/year) and get exclusive features!

Become Premium

Too expensive? Make a small donation by buying us coffee ($5) or help with server cost ($10)

Donate via Paypal Become our Patreon

Thank you for your support!